注目の判決 あおり運転に「懲役18年」

2017年6月東名高速での執拗なあおり運転の末に起きた死亡事故をめぐり、危険運転致死傷などの罪に問われてきた石橋和歩被告。

12月14日、横浜地裁は危険運転を認め、検察側の求刑23年に対し、被告に懲役18年の実刑判決を言い渡した。

41枚の傍聴券を求め、およそ680人が列を作った注目の判決公判。
傍聴席をちらちらと見たり、両手でタオルを握るなど、落ち着かない様子を見せていた石橋被告は、この判決を仁王立ちしたまま聞いていたという。

「危険運転の解釈、適用は厳格に行われるべき」「停止行為は法律に含まれず、因果関係もない」と主張し、停車中の事故に危険運転致死傷罪は適用できないとしてきた弁護側。

この主張に対し、横浜地裁は「本件事故は、被告人の4度の妨害運転や車両の停止・暴行に誘発されたもので、被告人の妨害運転と死傷結果に因果関係が認められる」と結論付け、危険運転致死傷罪の成立を認定した。

判決理由を、首を左右に振った、うつむいたり、耳をほじる仕草をしながら聞いていた石橋被告。
石橋被告の弁護士は「刑の重さが妥当か、石橋被告と協議して検討したい」と話し、控訴するかは期限内に判断すると述べている。

停車行為そのものは「危険運転」と認定せず
今回の裁判の最大の争点となっていたのは、危険運転致死傷罪が「停車後の事故にも適用できるのか」という点。

「運転中の行為」を想定した危険運転致死傷罪が適応された判決の背景について、元東京地検特捜部の若狭勝弁護士が解説した。

――今回の判決をどう評価する?

若狭勝:
18年というのはちょっと軽い感じはしますけれど、「危険運転致死傷罪を認めて有罪にした」というのは、色々と解釈の問題が指摘されていたところで、結論としては評価できると思います。

なぜ今回「運転中の行為」が想定されている危険運転致死傷罪が適用されたのか。

「石橋被告の車が被害者の車の前に出て、被害者を停車させた」という行為自体は危険運転致死傷罪には該当しないという。

しかし、それ以前に被告が4回にわたる「妨害運転」を繰り返していたことが4人の死傷につながったという因果関係が認められ「妨害運転は危険運転致死傷罪に該当する」と判断されたのだ。

この「因果関係」について、「法律を厳格に適用すべき」と繰り返し主張していた弁護側。

――これは「拡大適用」にあたる?

若狭勝:
私はあたらないと思います。
法律は「あおり行為」があった、「死亡した結果」があった、ということの因果関係、“流れ”が認められれば有罪にすることはできるんです。

今回、条文上に「よって」という言葉があるんですが、今回の事故も妨害行為が4回あった。人の死亡という結果もあった。それを因果関係の「よって」という言葉でつなげることができるということで有罪にしているんです。

そういう意味においては、これまでの最高裁判所の因果関係の考え方を極めて踏まえた判決にはなっていると思います。

今回、横浜地裁の判決はあくまで、停止したときのことは危険運転にあたらないといっているんです。「停止行為が運転中だとはとても言えない」と横浜地裁は言っているんだと思うんです。
例えば、駐車違反で切符を切られようとして「駐車してたから違反だ」と言われても「これは駐車しているといっても運転中ですよ」と逆に言えてしまうような話になってしまう。

横浜地裁は「運転」という言葉でいうと「停止行為以後の話は危険行為にあたらない」と一方ではちゃんと言っているので、その意味では拡大解釈ではないと思います。


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ネットの反応

1.
出所したら免許を取り直せたら危険
2.
わたしも危険運転ではなく殺人罪だと思うけど。。

法的解釈と前例に拘ってやるなら裁判員なんて要らないでしょ?

3.
よくぞここまで司法も解釈をした
…と言いたい所ですが、
緩い判決にしか見えません。
殺意があって結果的に人を死に至らしめておりますから、極刑であってもよろしいのでは?
全く反省していないらしいですよ。
4.
感情的にはあり得ないと思うけど、法律に則っての判断だから、どうしようもない…。こういう時だけはお隣の国が羨ましくなる。
5.
あまりにも厳しすぎる判決。
控訴すべきと思う!
所詮、裁判員裁判だから、控訴してもう少し軽くなるべき
6.
結果的に2人も殺しちゃったんだし、どうせ刑期を終えて出て来てもまともに生活できずに、犯罪紛いの金稼ぎをすることになるだろうから、税金のことも考えて死刑でいいと思います。
7.
助かったな法律に助けられた
判例で軽減されても重くなることない
特例も必要でないか 高等裁判所行っても.
8.
停止行為以後の話は、「危険運転行為にあたらない」としても、『危険行為』であることは間違いありません。
9.
我々は法律によって守られているが、法律の拡大解釈がされるということは法律の範囲内と思っていても犯罪者にされてしまう可能性がある。つまり法律のないような中国で自分自身が危険にさらされることと同じだと気付くべきだ!
10.
タイトルと記事本文が整合していない。だまし記事である。

本件で「求刑23年より(5年も)軽減されたポイント」を知りたかったのに、これについての記述がない。

求刑通り23年でよかったのではないか?何故18年なの?

11.
この被告人は、散々被害者に対し、殺すと言った。で、結果的に死んだ。これは、故意と見なされない司法には国民として、絶望しますね。
12.
この減刑を機に
煽り運転は増えると思います。
13.
加害者が法律で裁かれ、法律によって加害者が救われているような気がしてならない。今回の裁判をきっかけに法整備されることを願いたい。
14.
地裁なんて求刑から8掛けした量刑下すだけの機関だからな。
むしろ検察が頑張って23年求刑したから出せた年数ってことだと思う。
税金で生かす必要も、社会に復帰する可能性を残す必要もないと思うけどね。ここは法治国家だからしかたない。
15.
人死なせてうえで18年はないだろう。
裁判やり直しせえ。


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16.
まずは御両親のご冥福をお祈りしたい。
こんな事に巻き込まれて本当に残念だと思う。
加害者を悔い改めさせるのも大事だが被害者が納得できる量刑の方が大事だと思う。
被害者は何も悪くなく、反論もできないのだから。
17.
彼女の家族やらの住所や写真も出回るね絶対wwwwドンマイどえーすwwww
18.
懲役の上限を無くすっていう改正できないのかな?海外みたいに、懲役250年とか。日本は犯罪者にも優しい国なのかと思うと残念。
19.
今までにあまり前例のない事案だけに、今回の判決が今後の基準になるからもっと厳しい判決を出してもらいたかった。結果的に2人も亡くなっている事実の重さと行為の悪質さを考えると18年では短すぎる。
20.
なぜ軽減されたのか疑問に思って
たから興味あった記事だけど
軽減のポイントってどこに書いて
あったんだろモヤモヤする
21.
18年は軽すぎる。50年は出てくるな。
22.
減刑されたポイントというか、求刑通りの判決が殆ど無いのですから、そちらの視点からみた方がいいと思うけど。
23.
法律に則って裁判してるからこういう結果になった

彼は別の車にも煽り運転をなん度も繰り返した
その挙句人を2人も死なせた
他の人も死んでいた可能性は高い
彼には死んでもらう以外ない

彼が他の車に煽り運転を繰り返していなければ、2人が死ぬ事はなかった

24.
この殺人鬼を税金で18年も飯を食わせるかと思うと納税意欲が薄れるね。
25.
刑務所って交通刑務所になるのかな?
まぁ、クサいメシ18年食って己のした事を後悔しろや!
26.
公開処刑でいいぞ!見せしめだ。
27.
危険運転致死の文言は変えるべき。
でないと、またこのようなヤカラが蔓延る可能性がある。
また、道交法も厳罰化して運転免許証の取り消しを必須するべき。
まだまだ甘いよ、日本司法は。
28.
2人の命を奪って18年…
日本は犯罪者に寛大で
被害者はやられ損なんですね?
29.
高速道路ではなく、一般道だったら、どうなるか? 因果関係の連鎖が否定される場合もあるのでは? 立法の必要性について、専門家を交えて国会で議論して欲しい。
30.
人殺しの事実は、消えることはない。


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