◆巨人1―1ヤクルト=延長12回=(12日・東京ドーム)巨人の山口寿一オーナー(61)が12日、高橋由伸監督(43)に来季の続投を要請する意向を示した。若手を飛躍させた手腕を高く評価してのもの。都内で行われたオーナー会議後、シーズン終了後の続投要請を示唆した。
この日、チームは延長12回の死闘の末ドローに終わった。1点リードで迎えた8回、今季初登板の畠を中継ぎで投入。
無失点に抑えて期待に応えた。しかし、新守護神・山口俊が失点し同点に。その後は互いに決定力を欠き両軍無得点。今季、延長戦は8試合で0勝4敗4分けとなった。
由伸監督への、変わらぬ信頼を口にした。都内のホテルで行われたオーナー会議後、山口オーナーは報道陣の要請に足を止め、丁寧に応対した。現状、ペナント奪回の望みはほぼ絶たれている。だが、岡本や重信、吉川尚や田中俊、大城といった若手選手が次々に力を発揮。名門復活への手応えを感じている。同オーナーは指揮官の手腕を評価した上で、来季続投に向けた思いを、初めて公表した。
「まだペナントレース途中だからこの先のことはあれこれ言える時期ではないけれども、十分にチームを整えて、監督には腕を振るってもらいたいというふうに私は考えています」
3年契約の最終年を迎えた。16年の1年目を2位で終えたが、翌17年には11年ぶりのBクラス(4位)に低迷。
しかし、球団としてはチームの若返りという大きな課題を与え、再建を託している。そんな由伸監督への期待が、
一切揺らぐことはなかった。今年2月の宮崎キャンプ中、山口オーナーは「今年は若い選手を勇気を持って使っていきます」との意思を指揮官から伝えられたという。その上で同オーナーは言及した。
「岡本や吉川(尚)、そういった若手選手たちの努力がもちろん大きいわけだけれども、彼らがかなりの成績を残してきているのは、監督やコーチ陣が力を合わせて、若手を育てようとしてきたことも大きかったと思っています。その姿勢を貫いてくれているところは、私は評価をしています」
山口オーナーは今年7月に就任したばかり。3年間も優勝から遠ざかっていることに危機感を抱きつつ、任務に就いた。「その危機感は高橋監督とは共有できていると思っています」と二人三脚で歩んでいく覚悟を示している。
まだ、指揮官と来季契約に関する話はできていないが、シーズン終了後にも続投への正式要請をする見込みのようだ。
読売新聞グループ本社の渡辺恒雄代表取締役主筆も、由伸監督への信頼は高いまま。山口オーナーは「(主筆は)今、入院しているからね、そんなに十分に意見交換してるわけじゃないけれども、同じ考えだろうというふうには思いますよ」とまで語った。
今、チームはCS進出、そして逆転日本一へと向かっている最中だが、同オーナーの熱い思いは、指揮官にとっては心強い限り。この日のヤクルト戦は引き分けに終わったものの、田中俊がバットと足で打線を先導。
1軍復帰した畠が新セットアッパーとして兆しを見せるなど、若手の存在感は日々増している。オーナーは「少しでも高い順位に上がってくれることを願っています」と号令。再度、一丸となって全力疾走する。(水井 基博)
▼16年の由伸巨人 1年目は15年10月に発覚した野球賭博問題で揺れる中でのスタート。開幕4連勝で序盤は首位も、5月下旬に7連敗。チーム打率は2割5分1厘。首位広島とは最終的に17・5ゲーム差の2位。
坂本勇が首位打者、沢村が最多セーブのタイトルを獲得した。CSはDeNAとの第1ステージで敗退。
▼17年の由伸巨人 2年目は若手の台頭を待ったが、交流戦途中まで喫した球団史上ワーストの13連敗が最後まで尾を引き、11年ぶりのBクラス(4位)で終戦。
若手はチャンスを生かせずに終わった。苦しいシーズンだったが、菅野が最多勝と防御率の2冠に輝き沢村勝を受賞とエースの存在感を示した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180913-00000044-sph-base
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