【AFP=時事】ティボー・クルトワ(Thibaut Courtois)、ケビン・デ・ブルイネ(Kevin de Bruyne)、エデン・アザール(Eden Hazard)、
ロメルー・ルカク (Romelu Lukaku)を含むサッカーベルギー代表の「黄金世代」は、4年前のW杯ブラジル大会(2018 World Cup)でアルゼンチンに敗れ、2016年の欧州選手権(UEFA Euro 2016)は組み合わせに恵まれながらもベスト8敗退に終わった。
才能あふれるタレントを擁し、長らく優勝候補に挙げられながらも主要大会のタイトルに届かなかったベルギーだが、6日に行われたW杯ロシア大会(2018 World Cup)準々決勝では世界王者通算5回の実績を誇るブラジルを2-1で破り、同国史上2度目のW杯準決勝の舞台に駒を進めた。サンクトペテルブルク(St. Petersburg)で行われる10日の試合ではフランスと対戦する。
「黄金世代」が全盛期を迎えた今、チームは国際主要大会でタイトルを獲得する絶好の機会を手にしている。そこでAFPは、全ポジションに優秀な人材をそろえた今大会のベルギー代表の陣容をまとめた。
――高くそびえたつ守護神クルトワ
イングランド・プレミアリーグのチェルシー(Chelsea)でプレーし、199センチメートルにも及ぶ大きな体格を持つ守護神は、準々決勝の試合終了間際、ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)が放ったシュートを防ぎ、延長戦に持ち込みたかったブラジルの希望を打ち砕いた。
この場面についてクルトワは「ネイマールがカーブをかけたシュートを打つのを得意にしていることは知っていた。だから準備ができていたし、セーブをすることができた」と語っている。
世界屈指のGKの一人に挙げられているクルトワは、期限付き移籍していたスペイン1部リーグのアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)で1回、現在所属するチェルシーで2度のリーグ制覇を経験しており、ブラジル戦で記録した計9度のセーブは、世界の舞台で披露した最高のパフォーマンスの一つとなった。
クルトワは「今季は不当な批判を浴びてきた。今回のパフォーマンスで自分がなぜここにいるのか、どういう選手なのかを証明できたと思う」と述べた。
――ベテランの守備陣にとって最後のチャンス
10日の準決勝では、快速を武器とするフランスのキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)に苦戦を強いられるかもしれないが、ベルギーの守備陣は経験豊富の選手がそろっている。
ヴィンセント・コンパニー(Vincent Kompany)とトーマス・フェルマーレン(Thomas Vermaelen)は、プレミアリーグで活躍するベルギー出身選手の先駆者的存在で、
トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)でプレーするトビー・アルデルヴァイレルト(Toby Alderweireld)とヤン・フェルトンゲン(Jan Vertonghen)は、故障する前まで今季のプレミアリーグで最高のセンターバックコンビとして賞賛された。
しかし、コンパニーとフェルマーレンはともに現在32歳となり、近年は故障に悩まされていた。そしてフェルトンゲンは31歳、アルデルヴァイレルトは29歳と、彼らもまた残された時間は少ない。
――中盤のマエストロ
ベルギー代表を率いるロベルト・マルティネス(Roberto Martinez)監督は、中盤のバランスとデ・ブルイネの起用法について批判されてきたが、スペイン出身の同監督による大胆な戦術は、ブラジルとの準々決勝で完璧に機能した。
マルアン・フェライニ(Marouane Fellaini)が中盤の底に入ったことで、デ・ブルイネは所属するマンチェスター・シティ(Manchester City)で発揮していたその実力を前線で生かせるようになり、自身の今大会初得点はブラジルを突き放す重要な一撃となった。
チームの主将を務めるアザールは常に結果を残し続け、チュニジアと対戦したグループリーグの試合では2得点を記録し、日本代表を相手に見事な逆転劇を演じた決勝トーナメント1回戦では、フェライニの同点弾を演出した。
ブラジル戦では後半にチームが疲れを隠せないなか、アザールはドリブルでボールを運び、ファウルを受けてFKを獲得するなどして守備陣の負担を軽減し、自身とチームの成長を見せた。
――点取り屋以上の仕事ぶりをみせるルカク
グループリーグで4得点を記録し、得点王争いでイングランドのハリー・ケイン(Harry Kane)を追いかけるルカクだが、今大会ではここまで自身の新たな一面をみせている。
チームが準決勝に進出したことで、大会得点王の可能性を残しているルカクは、日本との決勝トーナメント1回戦でナセル・シャドリ(Nacer Chadli)にスペースを与え、素晴らしいオフボールでの走りとスルーでトマ・ムニエ(Thomas Meunier)のクロスからの決勝弾を演出した。
ブラジル戦でもルカクは再び献身的な動きをみせ、カウンターからフェルナンジーニョ(Fernandinho)とパウリーニョ(Jose Paulo Bezerra Maciel Junior ‘Paulinho’)を振り切ると、最後はデ・ブルイネのゴールをお膳立てした。【翻訳編集】 AFPBB News
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180709-00000014-jij_afp-socc
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