日本ボクシング連盟のトップをめぐる、数々の不正の疑惑。
アマチュアボクシングの関係者333人が連名で告発する事態となった。文科省・JOC(日本オリンピック委員会)などに提出されたのは、実に170ページにも及ぶ告発状。
そこには、アスリート助成金の不正流用や、日本ボクシング連盟の山根 明会長(78)の独裁的体制など、12項目もの問題点が綴られていた。過剰な“おもてなし“に“連盟私物化“
告発資料のひとつが「山根会長のおもてなし」と題されたメール。
酒やミネラルウォーター、りんごやみかん、菓子といった「おもてなし」の品のリストが並んでいるが、実際に2年前、山根会長が宿泊した部屋には、リストに挙げられた“会長好みの品“がズラリと用意されていた。この「おもてなし」メールは連盟から大会の開催者側に実際に送られたとされるもので、連盟が山根会長への過剰な配慮を要請していたことがわかる。
告発状では、試合用のグローブの購入先を連盟が1社に限定していたことも問題視。
不透明な独占販売により、中抜きした利益を不当に得て「山根会長が連盟を私物化しているのでは」と指摘している。
実際にその会社の所在地を訪ねると、店舗はなく看板が出ているだけだった。2011年に日本ボクシング連盟の会長に就任した山根会長。
「選手が主役」をモットーに手腕を発揮し、就任翌年にはロンドンオリンピックで村田諒太選手が金メダル、清水聡選手が銅メダルを獲得するなど、1大会で複数のメダルを獲得する初の快挙を成し遂げた。去年7月、五輪元選手によるセクハラ行為が発覚した際には「悲しいね。それと悔しいね。反省の弁でもあって、男らしくね、言ってほしかったね」とコメントしていた。
就任から7年、なぜ今333人もの関係者に告発されたのだろうか。
“神様“が率いる「極悪な組織」
告発者の代表である、新潟県ボクシング連盟の鶴木良夫理事長は「山根会長の就任当初から、全国の指導者から大きなこと小さなこと、不満が積もり積もって、もうこれが限界ということで私たち有志が立ち上がった」と語る。
また「側近たちの行動を見ていると、“神様“というか“カリスマ“というか大きな頂点であって、そこに単なるイエスマンが集まった、組織として機能できない極悪な組織だったと思う」とも証言した。
さらに、2016年のリオオリンピック代表選手で自衛隊に所属する成松大介選手に対し、2015年に交付された助成金240万円が、山根会長の指示により他の2選手との間で80万円ずつ分けられ渡されていたことが判明。これが不正流用にあたるという指摘も挙がっている。
告発状とともに提出された文書によると、成松選手は「自分以外に分けるのはおかしいと思いましたが、山根会長は『自衛隊は勝たせないぞ』や『代表から外すぞ』などとコーチに言っているという話を聞いたことがあるので、自分が勝てなくなると思い、選手生命の恐怖から断ることができませんでした」と証言。
今年5月、連盟の幹部に呼び出された成松選手。
告発状によると、直前にJOCの理事会で、助成金の分配が議題に挙がっていたとされ、連盟幹部が成松選手が自らの判断で助成金の分配を行ったようにするように説得したというのだ。引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180730-00010008-fnnprimev-spo
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