◆報知新聞社主催第12回全日本中学野球選手権ジャイアンツカップ最終日 ▽決勝 大淀ボーイズ2―0東練馬リトルシニア(17日・東京ドーム)
大会史上初の女子選手の胴上げ投手が誕生した。大淀ボーイズ(大阪市)が2―0で東練馬リトルシニアに競り勝ち、初優勝。前日(16日)の準決勝で完投勝利を挙げた島野愛友利(あゆり=14)は、最終回に登板し1死満塁のピンチをしのいで完封リレーを達成した。大淀ボーイズの山下来球(ききゅう)主将には、巨人・高橋由伸監督からジャイアンツカップが贈られた。
2点リードで迎えた最終回。島野がマウンドに上がると東京Dが沸いた。小林将起監督は「島野がここまで連れてきてくれたので」と迷うことなく今春からエースナンバー1を託した右腕を投入した。
先頭に四球を与え、1死後から連打を浴び満塁のピンチも、最後の打者を投ゴロ、機敏なフィールディングで「投―捕―一」の併殺に仕留めた。「今までで一番長く感じたマウンドでした」と魂の23球を振り返り、優勝インタビューでは「2年半頑張ってきて本当に良かった」と号泣した。
直球は110キロ台ながら鋭いカーブとチェンジアップを織り交ぜ、安定したコントロールを披露。ジャイアンツカップの解説をした元巨人投手の宮本和知さんは「彼女のいいところは、関節の柔らかさ、腕の振り、そして球持ちの良さです。
打者にとって手元で伸びてくるスピード感がある」と高く評価。2回戦、準決勝での1大会2完投、胴上げ投手も女子選手としては大会史上初の快挙となった。
2人の兄も名門野球部に所属する野球一家。来春、神戸弘陵高に進学後は女子野球部でプレーする予定だ。「この経験は一生もの。
ここで終わらないように頑張りたい」。将来は選手を含め、野球に携わる仕事をするのが目標。宮本さんも「彼女は練習もおろそかにしないタイプで、精神面もすごい。将来は女子野球のニューヒロインとして育っていってほしい」と期待を寄せていた。
◆島野 愛友利(しまの・あゆり)2004年2月20日、大阪市西区生まれ。14歳。小学校2年で野球を始め、軟式の西ファイターズでは主将を務める。長兄・凌多(20)は龍谷大野球部で大阪桐蔭高時代に甲子園出場、次兄・圭太(16)は履正社高野球部。162センチ、55キロ。右投左打。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180818-00000031-sph-base
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