助成金流用や不正判定などの疑惑が指摘されている日本ボクシング連盟の山根明会長(78)が3日、12年ロンドン五輪ミドル級金メダリストでWBA世界同級王者の村田諒太(32=帝拳)に怒りの矛先を向けた。
騒動発生後、初めてテレビに生出演し、反論を繰り広げて辞任を否定。退陣要求とも取れるコメントを発信した村田を「生意気だ」などと批判し、金メダル獲得は自分のおかげと主張した。
山根会長は日本テレビ系の番組に、大阪市内の出演場所を勘違いしたとの理由で40分遅れで出演した。「会長として責任を感じている」と騒動を謝罪しながらも、
「日本ボクシングを再興する会」が告発状で指摘した疑惑を全面的に否定。「この問題で進退というのは考えていない。連盟に何の落ち度もない」と辞任する考えがないことも明らかにした。
「生意気だよ!」と声を荒らげたのは村田の話題を振られたときだ。村田は騒動発生後、フェイスブックで「そろそろ潔く辞めましょう。悪(あ)しき古き人間達、もうそういう時代じゃありません」とコメント。
山根会長は「あの選手はまだ社会人じゃない。現役のボクサーが言うべきことではない」と不快感を示した上で、「村田君は1人でメダルを獲る力はない」と断言し、自分がいかに恩人であるかを語った。
村田は11年アジア選手権の1回戦の内容が悪く、当時の代表監督代行が「こんな選手を使ったら日本の恥だから、二度と海外遠征で使うべきでない」と進言してきたという。
一度は同意した山根会長だったが、「精神的な暗示を与えたら強い選手」と再度チャンスを与えることを決断。代表に選出した同年の世界選手権で、村田は銀メダルを獲得した。
ロンドン五輪の1回戦では、ガードを固めて前進していく村田の戦い方が反則と指摘されたという。山根会長は国際ボクシング協会(AIBA)の常務理事に「反則じゃない。あなたの力でそれを通してくれ」と主張。裁定が変わったことで、決勝へ進出したと説明した。
疑惑の一つ“奈良判定”を生んだ審判への圧力とも取れる行動だが、同会長は決勝のセコンドに「政治的な力で」自分の息子をつけたとも明言。「“カリスマ山根”の息子を上げることで村田にマイナスになることは何一つない」と開き直った。
前日2日からメディアで反論を開始した山根会長は、生出演の理由について「反社会勢力から3日以内に引退しないと過去をばらすと脅迫を受けた」と明かした。
一部では同勢力との関係も報じられたが「約50年前の話で若気の至り。杯はもらっていない」と過去の関係も自ら明かした。ワンマン会長が口を開くたび問題が明るみに出る状況に、連盟理事の一人は「これはちょっと持たないかもしれない」と漏らした。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180804-00000006-spnannex-fight
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