「これからの巨人に、こういう選手が育ってくるのだろうか。懐疑的にならざるを得ませんね」
巨人OBの評論家、高橋善正氏がこう言った。 前日3日に決着した日本シリーズでソフトバンクの甲斐拓也(26)がMVPを獲得。
6試合で打率.143、打点ゼロながら、シリーズ記録を更新する6連続盗塁阻止の強肩「甲斐キャノン」が評価された。
甲斐は2010年の育成ドラフト6位で入団した叩き上げ。8年目にして「日本一の捕手」に成長したわけだが、冒頭の高橋氏は、
「メディアの報道を見る限り、巨人は再び補強によるチームづくりに大きくかじを切るようだ。球団から編成を含む全権を託された原監督の意向であり方針だろう。
4年連続V逸中という危機的状況にあるのはわかるが、カネに飽かせた大補強によって、また若い芽が摘まれるのではないか。
生え抜きの若手を我慢強く育ててこそ、長期的なチーム力の安定が実現することは、ソフトバンクや広島が証明しているはずなんですが……」
と言うのである。
実際、巨人の原辰徳監督(60)はFAで広島の丸佳浩(29)、西武の炭谷銀仁朗(31)の両取りを狙っている。4日のスポーツ紙には、巨人が丸に「25億円超大型契約用意」との見出しが躍った。
他にはオリックスから自由契約になった中島宏之(36)を右の代打として獲得する準備を進め、今季限りでマリナーズを退団した岩隈久志(37)に関しても調査を行っているという。
実績も経験もあるこれだけの大物選手が加入すれば、当然、中堅や若手の出場機会は減る。巨人は現在、宮崎で行っている秋季キャンプの真っ最中。
若手主体の参加選手は目の色を変えてアピールしているものの、一軍への道は今以上に狭くなるのは間違いない。これまでの原政権では、大田泰示(現日本ハム)らが補強による巨大戦力に埋もれるだけだった。
同じく「金満」といわれるソフトバンクは「育成」もやっている。
16年に約60億円の総工費をかけたファーム施設「HAWKS ベースボールパーク筑後」が完成。サブグラウンド、65メートル四方の屋内練習場、クラブハウス、
選手寮、駐車場など施設の総面積は約7万2000平方メートルにのぼる。ファーム施設としては12球団最大で、二、三軍が使用している。
甲斐の他にも、同期で育成4位で入団した千賀、13年同1位の石川、助っ人のモイネロらが主力に成長。今シリーズでも存在感を見せた。甲斐はこう話している。
「三軍制度があることで、試合に出る機会がもらえる。実戦感覚を常に養えるし、アピールする機会になる。ボクらはアピールしてナンボなので、三軍の存在は大きいですね。長い目で見て育ててくれる環境も他の球団にはないところだと思う」
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181106-00000012-nkgendai-base
ネットの反応
巨人の名ばかり3軍に何の価値もない。結局他チームから引き抜いて弱らせるパターンしか戦略がないのだから。巨人におんぶに抱っこ状態が消滅した昨今、いまやソフトバンクを見本に球界は進む。巨人は今後もソフトバンクの引き立て役(かつての巨人の引き立て役だった阪神のような)に落ち着くでしょう。