アメリカンフットボールで反則問題を起こした日大の田中英寿理事長(71)が、大学トップとして初めて声明を出した。第三者委員会や関東学生連盟から責任を問う声にやっと応えた。学生ファーストの精神が忘れられていたなどと謝罪したが、大学の公式サイトで表明するにとどまった。改革に取り組んで運営に当たると辞任の考えは全くなし。
今後も公の場に出て会見することなく、これで内外から噴き出る批判から逃げ切るつもりのようだ。
反則した試合から90日目、田中理事長がやっとコメントした。第三者委員会から「理事長として説明責任を果たせ」と要望された。それに応える声明でようやく重い腰を上げたかに見えるが、無機質なサイトでの声明発表。
関東学生連盟の処分確定の検証結果に「心に突き刺さった一言」「心に響いた言葉」「心に深く受け止めた」という表現もむなしい。
連盟から「反省と改革へ強いメッセージがあれば結果は変わった可能性も」と示唆された。「熱気が伝わってこなかった」とも言われたが、声明止まりではいまだ冷たい印象。5月に会見した大塚学長はいずれ理事長会見を示唆したが、あくまで公の場に出ることは拒否で通すつもりだ。
「日大には学生ファーストの精神が見失われていた」と指摘された。声明では「学生ファーストの精神に立ち返って今後の大学運営を行っていく」とした。すでに報酬自主返納は申し出たが、内外から辞任を求める声が強い。その考えは全くないようだ。
第三者委員会から再建、改革へさまざまな策を提言された。教育トップの大塚学長もほぼ受け入れた声明を出し、中心になって改革を進めるという。理事長ら要職者が競技部の役職兼職禁止を明記。田中理事長も相撲部総監督の座だけは降りることになる。
学生の口封じをした井ノ口元理事にも触れた。内田前監督以上の信頼があったといわれる懐刀を、一刀両断にした。「いかなる理由があろうと断じて許されない。卑劣な行為。驚愕(きょうがく)と怒りが込み上げた」。この怒りだけは伝わってきた。
部員や保護者には陳謝した。最後のプレー機会を失った4年には「もし来季まで待つならば、出場できるよう最大限支援を約束する」と救いの手は差し伸べた。いまさらであり、遅かりし。1度も姿を見せることなく、この声明で幕引きを図るつもりのようだ。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180804-00289227-nksports-spo
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ほんと気の小さい男。