【江尻良文の快説・怪説】
広島の3年連続独走Vは、クライマックスシリーズ(CS)の存在価値に根本的な疑問符を投げかけている。こうなったら、今年は巨人とソフトバンクがCSを勝ち抜き日本シリーズで対戦することを期待する。
というのも、巨人とソフトバンクはともに、過去のポストシーズンゲームで煮え湯を飲まされてきた。巨人はセ・リーグが初めてCSを導入した2007年、
原辰徳監督第2次政権2年目で5年ぶりにリーグ優勝。ところが2位の落合監督率いる中日にCSで手痛い敗北を喫し、翌年のCSから優勝チームに1勝のアドバンテージが与えられることになった。
だが、14年にも和田豊監督の2位・阪神に再びCSで敗北。巨人に日本シリーズで雪辱することを期していたソフトバンク・王貞治球団会長は茫然。
「まさか巨人でなく阪神が出てくるとは…」と絶句した。結局、秋山監督率いるチームは4勝2敗で和田阪神を一蹴。3年ぶりの日本一を奪回したが、王会長は複雑な心境だっただろう。
自身もダイエー監督時代、まだ「プレーオフ」と呼ばれたポストシーズンゲームで再三予期せぬ苦杯をなめてきたからだ。秋山監督の下では10年にも西村監督率いる3位ロッテに敗れ、史上初の“下克上日本一”達成をアシストしている。
ジャイアンツ、ホークス共にそんな忌まわしい体験があるだけに、1度くらいは救済されても許されるだろう。巨人・長嶋茂雄終身名誉監督VSソフトバンク・王会長と肩書は代わっても、
監督同士で対決した2000年以来18年ぶりの“ONシリーズ”に変わりはない。そうなれば、大いに盛り上がり、同時にCSの存在意義も改めて論議されることになって一石二鳥だ。(江尻良文)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181002-00000013-ykf-spo
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