<全英リコー女子オープン 3日目◇4日◇ロイヤルリザム&セントアンズGC(6,585ヤード・パー71)>樋口久子しか成しえていない女子の海外メジャー制覇。1977年に「全米女子プロゴルフ選手権」を制した偉大な先輩の記録に並ぶチャンスをつかんでいる比嘉真美子。
「全英リコー女子オープン」3日目は、順位こそ後退したが、スコアを1つ伸ばしてトータル10アンダーの4位タイ。首位を走るポーナノン・パットラム(タイ)と3打差で最終日に入る。
出だしの1番パー3でティショットを3メートルにつけてバーディ発進。4番では10メートルを超えるパットをねじ込みこぶしを握った。
7番パー5では2オンに成功。イーグルパットは外れたが楽々バーディ。前半だけで3つスコアを伸ばした。
後半に入ると、しびれる距離のパーパットをことごとく決めながら、チャンスをうかがったが、終盤の16、18番でボギー。3日目までの順調なゴルフから一転。我慢の時間が続いた。
「後半は特にですが、なかなか思うようにいかなくて、耐えるパーパットだったり、ボギーも2つ出てしまった。それでも1日トータルするとアンダーパーで回ることができたので、最低限できることはやったんじゃないかなと思います」
一切の感情を表に出さずに、受け答えをする姿は落ち着き払っている。悔しさも喜びも見せずに淡々と話す比嘉。海外メジャーの舞台でこれだけ冷静にプレーを振り返ることができるのはなぜか。
「あした、自分がどういう気持ちで、どんな状態でプレーをするのかわからない。でも明確にわかっていることは、明日のスタートまでにコンディションを整えること。今日の反省点を若干、修正すること。シンプルにそれだけだと思う。ラウンドが始まったら自分を信じていきたい」
24歳にしてこれだけの達観。緊張はないのかの問いにも、「びっくりするくらい、ない」と返す。「緊張は、優勝するときはどんな試合でも、上がり4、5ホールだけだと思います。いかに自分の心をコントロールするか、明日の最終日のキーポイントだと思います」と、堂々としている。
「ここまできたら泥臭くても何をしても、比嘉真美子という選手のベストのプレーをするだけ。本当にシンプルに考えることができているので。
一番大事なのは、自分自身が本当にゴルフが好きで、ゴルフを楽しみたいって思う気持ちが一番大事だと思うので。スタートしてしまえば、自分とコースと、自然と向き合う、それだけです」
ルーキーイヤーで2勝後は、苦難が待ち受けた。ドライバーイップスから極度の不振に陥りながらも、たゆまぬ努力を重ね、昨年復活。
今季はツアーの中心として日本勢を引っ張る存在になった。自分を支えてくれた人にいいプレーを見せたいと静かに語る比嘉。41年ぶりの快挙へ。メジャー制覇への最終章、こうなったらハッピーエンドにしてみせる。
(撮影:村上航)<ゴルフ情報ALBA.Net>
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180805-00000002-alba-golf
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