◆ヤンキース2―6ホワイトソックス(27日・ニューヨーク)
メジャーデビューからでは日本人初となる5年連続2桁勝利を狙うヤンキースの田中将大投手(29)が、27日(日本時間28日)本拠地で行われたホワイトソックス戦に先発。7回を投げて、今季最多の10安打で4失点。今季5敗目を喫した。
田中は7月31日のオリールズ戦で9勝目を挙げ、10勝目に王手を掛けてから5試合連続で足踏み。8月は5試合に先発し、3試合がクオリティースタートの内容も0勝3敗に終わった。
スプリットが落ち、スライダーが切れても、勝利に結びつかなかった。5試合連続の足踏み。5年連続2桁の“偉業”はまたもお預けだ。
「最初のピンチはいいエネルギーを持って、ボールをしっかりコントロールしながら投げられたが、6回のピンチはもう1度抑えるという気持ちが逆に強すぎて、それが、力みになって制球が甘くなったところを相手につけ込まれた」
2度のピンチが明暗を分けた。両軍無得点で迎えた4回の無死満塁は、デビッドソン、ナルバエズを2者連続三振。モンカダの打球は田中のつま先を直撃し、内出血を負わせたが、跳ねた打球を遊撃手が処理。その回を無失点に抑えて雄叫びをあげた。
しかし6回は不運な打球も重なり踏ん張れなかった。2本の当たり損ないの打球が内野安打になるなど1死満塁からモンカダに右中間二塁打を許して同点にされ、更に犠飛で逆転を許した。
「いいバランスで投げることが一番なので。自分の未熟な部分が出た」。気迫が集中力を呼んだ4回と、力みが制球を狂わせた6回。田中は、紙一重のメンタルを冷静に分析した。
「マサは良かったが、我々はクリーンな野球ができなかった」とブーン監督。今季ワースト10安打も、内野安打が4つ。内野手の緩慢な送球や外野手のお見合いなど不運も重なった。田中は7回に更に1点を失い、球数98球で降板。チームはわずか3安打で連勝は「4」でストップだ。
10勝目はならずとも、日米通算奪三振は2000の大台に乗せた。初回2死からガルシアをこの日2個目の三振に。「知らなかった。数字を積み重ねられたのは、周りのサポートのおかげ。
家族もそうだし、こんな体に産んでくれた両親にも感謝したい」と、柔和に笑った。8月は未勝利に終わったが、月も変われば、ツキも変わる。「自分にコントロールできることをやる。それが責任だと思うので」と次回登板に気持ちを切り替えた。
(ニューヨーク=一村 順子通信員)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180828-00000131-sph-base
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