【カールズバッド(米カリフォルニア州)7日(日本時間8日)=四竈衛、斎藤庸裕】ポスティングシステム(入札制度)でメジャー移籍を目指す西武菊池雄星投手(27)について、代理人を務めるスコット・ボラス氏(66)が、猛烈に売り込んだ。
GM会議の会場周辺で日米メディアの取材に応じ、菊池のメジャーでの活躍に太鼓判を押した。同じく代理人を務めた松坂大輔投手の6年、年俸総額5200万ドル(当時約60億8400万円)を超える契約が見込まれる左腕に「プレミアム」「パーフェクト」などと景気のいい言葉が続いた。
敏腕代理人として知られるボラス氏は、メジャー30球団によるGM会議が行われているカリフォルニア州のリゾートホテルに、サングラスをかけて登場した。
日米メディア、総勢70人以上が詰めかける中、菊池について「左腕はメジャーではプレミアム。FA市場で最も若く、最も速い球速を持つ投手の1人だろう。需要は高い」と市場価値を表現した。
左腕の希少性から、06年にボラス氏が代理人を務めた松坂(現中日)の契約(6年5200万ドル)を年数、金額ともに超える契約が米球界では予想されており、7年6100万ドル(約67億1000万円)以上での争奪戦となりそうだ。
最速158キロの快速左腕は、16年から3年連続2ケタ勝利。ボラス氏は「メジャーに来るタイミングとしてはパーフェクト。彼の価値をアピールできることを楽しみにしている」と胸を躍らせた。
現時点でレンジャーズ、ドジャース、フィリーズ、ブルージェイズ、マリナーズ、ダイヤモンドバックス、レッドソックス、ジャイアンツなどが興味を示している中「成長過程のチーム、優勝争いできるチーム、全てのニーズに合う」と、まくしたてた。
松坂の契約をまとめた時と同様、細部の条件にもこだわる。家族の岩手・花巻~米国間の年2回、ビジネスクラス以上での渡航費用や、専属通訳と専属トレーナー。住居や車の手当てなども求め、日本人選手の活躍しやすい環境を整えたい考えだ。
ポスティング申請の締め切りは12月5日で、メジャーのFA選手の動向をにらみながら、どのタイミングで申請するかも重要となる。
「それはライオンズに委ねられるが、こちらでもできること、要求などを伝えて我々の見解を理解してもらいながら、決定していくことになるだろう」と協力姿勢を示した。
菊池に関しては「来週中にも渡米し、メディカルチェックを受ける見込みとなった」とニューヨークポスト紙が報じた。検査後に帰国。その後、時期を見計らってポスティングの手続きを進めることになりそうだ。
◆スコット・ボラス 独自の選手評価システム、成績予想システム、強気の交渉術や強い発言力を持ち、これまで数多くの巨額契約を締結。元ヤンキースのロドリゲス内野手が00年にレンジャーズと結んだ2億5200万ドル(約277億円)、
07年にヤ軍と結んだ2億7500万ドル(約303億円)は当時メジャー唯一の2億ドル超え契約だった。有名契約選手は15年MVPのハーパー外野手(ナショナルズFA)首位打者3度のアルテューベ内野手(アストロズ)
サイ・ヤング賞3度のシャーザー投手(ナショナルズ)ら。日本選手では06年11月にレッドソックスと契約した松坂(現中日)らを担当。米経済誌フォーブスの「世界で最も影響力のあるスポーツ代理人」で13年から6年連続1位。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181109-00386560-nksports-base
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