13日現在、45勝49敗1分けの借金4に低迷する阪神。その要因は、20勝27敗1分けと大きく負け越すホームでの弱さにある。
打線が足を引っ張っており、チーム打率.247、378得点、60本塁打、46盗塁は全てリーグワースト。中でも甲子園での成績は42試合で129得点、12本塁打と散々だ。1試合平均で3得点、本塁打は3.5試合に1本しか出ていない。
甲子園は両翼95メートル、中堅118メートルながら、左中間、右中間が118メートルと12球団の本拠地で最も深い。右翼から左翼方向に「浜風」が吹くため、特に左打者は本塁打が打ちづらいとされる。
本拠地での本塁打数は16年が63試合で29本塁打、17年は62試合で41本塁打だった。阪神の中軸は糸井、福留、ナバーロと左打者が多く、守備力を度外視した攻撃的布陣を組むこともあるものの、打線の弱さは一向に解消されない。
金本監督も「(甲子園では)みんな打てなくなる。何かあるのか」と話すなど、お手上げ状態なのだ。
■敵地では打線豹変
一方、ビジターでは甲子園での貧打がウソのように打線が機能することがある。先週の東京ドーム、横浜6連戦は4勝2敗で勝ち越し、計7本塁打27得点と打線が活発だった。広いナゴヤドームはともかく、
去る9日に糸井が右翼へ特大弾を放った東京ドームでは計9試合で11本塁打、横浜に至っては計11試合で15本塁打(神宮=計5試合5本塁打、マツダ=計5試合5本塁打)。狭い球場が多いロードでは甲子園の3倍以上となる計43本塁打を放ち、投手防御率は4.59ながら、25勝22敗で勝ち越している。
「1991年12月に撤去されたラッキーゾーンの復活を望む声が現場から聞こえてきます」とは阪神OB。
「阪神では、1985年の掛布雅之、岡田彰布を最後に、生え抜きで30本塁打以上放った選手は出ていない。金本監督は以前、何度か球団にラッキーゾーン設置を要望しているのです。
昨年まで二軍監督を務めた掛布オーナー付シニアエグゼクティブアドバイザーも、右翼へのラッキーゾーン配置を訴えている。ともに左打ちのレジェンド。本塁打を打つ難しさは身に染みている。本拠地に“地の利”がないと一部フロントも改善策を考え始めているのです」
坂井オーナーは16年のスポニチのインタビューで、「甲子園球場は広い球場という自負もあるし、高校野球のことを考えても、ラッキーゾーンは考えていません」と語っていたが、
他球団には“成功例”がある。楽天は13年からコボスタ宮城にラッキーゾーンを設置、ソフトバンクは15年からホームテラスを設けた。楽天は前年比45本塁打増、ソフトバンクは46本塁打増となり、ともに日本一を達成している。
貧打解消が最大の懸案事項である今、阪神内でラッキーゾーンを巡る議論が再燃し始めている。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180814-00000020-nkgendai-base
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