大相撲の元横綱日馬富士から暴行を受け、日馬富士を相手に約2400万円の損害賠償を求める訴訟を起こした貴ノ岩が30日、訴えを取り下げた。貴ノ岩の代理人が発表した。
貴ノ岩は代理人を通じ書面でコメントを発表。そこには、訴えを起こした後に起こったモンゴルの家族に対する猛バッシングがあったことが詳細につづられていた。
【以下、貴ノ岩コメント全文】
私は、平成29年10月26日に日馬富士氏に暴力を受けて怪我をし、入院治療費などについて、数百万円を自分で支払い、相撲も2場所休場して十両の末席に落ち、精神的な苦痛も受けました。
そこで、私は、これらの損害を回復してもらうために弁護士にお願いをしました。私は、和解や調停による円満な解決を望んでいましたが、日馬富士氏の代理人がこれを拒絶したため、やむを得ず弁護士に裁判を起こすことを依頼することになりました。
また週刊誌に法外なお金を請求したとの記事が掲載されたため、真実を理解していただくために、弁護士に記者会見を依頼し、請求の詳細をご説明しました。
このような裁判や記者会見を行ったことで、日本では私が法外な請求をしてきたわけではないことを理解していただけたかと思います。
しかし、週刊誌が発売され、裁判を起こしてから、母国であるモンゴルでは私に対する想像を超える強烈なバッシングが始まり、私の家族もモンゴルで非常につらい目に遭うことになりました。実際に家族から何度も耐えられないとの連絡があり、もう裁判をやめてくれとの要請がありました。
私が日馬富士氏に対する裁判を起こしたことで、私の家族にモンゴルの中で非常に肩身の狭い思いをさせてしまいました。私はどのような反応にも立ち向かう覚悟でしたが、
これ以上、私の家族がモンゴルで辛い思いをすることは私自身の気持ちとして耐えられません。したがいまして、日馬富士氏に対する損害賠償の請求をせず、治療費をはじめ一切の費用を自分で負担することにしました。
これからは、相撲道に邁進し、相撲で活躍して、私の家族にはモンゴルで平穏な生活をさせたいと思います。モンゴル国民の皆様には、私の家族及び私を温かく受け入れていただきたい一心です。
世間の皆様に御心配をおかけしたことをここにお詫び申し上げます。代理人の先生方には、裁判の取り下げをお願いいたしました。これまでご尽力いただきありがとうございました。
何卒、事情をご理解いただきたく、よろしくお願い申し上げます。
貴ノ岩義司 アディヤバーサンドルジ
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181030-00000057-dal-spo
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