甲子園に金足農の大旋風が巻き起こっている。エースの吉田君は左股関節痛を抱えながら5試合連続完投。150キロの速球に多彩な変化球、けん制、バント処理も含めて完成度は実に高い。打線も逆転3ランあり、2ランスクイズありと、意外性と確実性を備える。このチームの甲子園での成長には目を見張るものがある。
大阪桐蔭は、金足農を後押しする球場全体の雰囲気にのまれる心配はないとは思うが、受け身に回らないことだ。手がつけられないというよりは、負けないチームに進化した。咋春のセンバツ準決勝で秀岳館(熊本)を率いて対戦した時は強かったが、まだ付け入る隙はあった。
今春センバツ準決勝の三重戦、今夏の北大阪大会準決勝の履正社戦は、ともに9回のバント失敗で絶体絶命の危機を迎えながら逆転。それらを乗り越えて、決勝まで上り詰めた強さは本物だ。
私の枚方ボーイズ監督時代の最後の教え子である藤原君、さらに根尾君と中心打者の破壊力は抜群。投手陣も柿木君が先発に抑えと、大車輪の活躍で安定感が増した。
金足農が勢いのまま先制すると、東北勢初の深紅の大優勝旗も見えてくる。今夏見慣れた、全力での校歌大合唱が聴けるのか。大阪桐蔭の春夏連覇か。球史に残る決勝となるのは間違いない。(かじしゃ・たくみ=秀岳館で16年春から4季連続出場。3季連続4強)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180821-00000018-sph-base
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