逮捕者も相次いだ渋谷のハロウィン。ネットでは「渋谷のハロウィンを条例で規制して欲しい」といった声が多数上がっている。
例えばツイッターでは「区の条例で禁止して全員逮捕して罰金を取ればいい」「罰則ありの条例制定は賛成」「条例とかで公道の仮装禁止にすればいい」といった声が見受けられた。
渋谷区の長谷部健区長も11月1日、報道陣の取材に対して、規制を含めた対策を検討する考えを明らかにしている。
実際に「仮装禁止条例」や「路上飲酒禁止条例」など、条例を作って規制することは可能なのだろうか。元警察官僚で特別刑法の改正など立法作業の経験がある澤井康生弁護士に聞いた。
●条例は「法律の範囲」で制定できる
ーーネットでは「路上飲酒禁止と仮装禁止条例つくれ」などという声が上がっています。こんな条例を実際に作ることは可能でしょうか
「まず、条例で何でも規制することはできません。憲法94条で『法律の範囲内で条例を制定することができる』と規定されているからです。
つまり、条例よりも法律の方が効力が上なのです。法律に違反する条例や法律の効果を阻害するような条例は、制定することができません」
ーーそうなると「仮装禁止条例」「路上飲酒禁止条例」の制定は難しいでしょうか
「仮装する自由や飲酒する自由は、憲法13条の幸福追求権や自己決定権の下、一定程度保障された権利です。これらの権利を規制する法律そのものがない以上、条例で無制限にこれらの権利を規制することはできません。
しかしながら、仮装する自由や飲酒する自由であっても他人の迷惑となる場合には法律で規制することが可能ですから、一定の条件下で条例で規制することはできます」
ーーどのような条件でしょうか
「路上での仮装や飲酒を禁止する目的は、繁華街での平穏を確保するためです。その目的を達成するために、仮装する自由や飲酒する自由を過度に規制することのないよう、相当厳格な要件を設ける必要があります。
例えば、路上であることに加えて、日時、時間、場所の範囲、行為や態様、人数などの要素を可能な限り特定して禁止する方法が考えられます。ただそうなると、実務的には特定は難しいと思います」
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181108-00008824-bengocom-soci
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