電車の乗車マナーをめぐるトラブルは後を絶たないが、今回は度を超していた。大阪市大正区のJR大阪環状線大正駅構内で今年2月、電車から降りた男性(34)をナイフで刺して負傷させたとして、殺人未遂罪に問われた無職の男(62)に対する裁判員裁判が10月、大阪地裁で開かれた。男は事件当日、優先座席に座っていた男性とトラブルを起こし、ナイフで刺した。
男は、以前からこの男性に不満を抱いていたというが、被害男性も男を他の乗客と度々もめるトラブルメーカーと思っていた。「自分勝手な正義感」が危険な攻撃性となって現れることも少なくないという。
■「何座ってんねん」
公判資料によると、事件の始まりは2月7日午前6時40分ごろ、JR大阪駅発の環状線内回り電車。6両目の優先座席に座った男性は男から言いがかりをつけられた。
「なに座ってんねん。足悪いんか?」
男性は無視したが、両ひざを小突かれた。同50分ごろ、電車が大正駅に近づいたため席を立とうとすると、男が立ちふさがり、その脇をすり抜けてドア前に並んだところ、後から髪を引っ張られた。
ここで男性は男の頬を殴った。対する男は男性のコートの襟元をつかみ、右手で折りたたみナイフ(刃渡り約9・2センチ)を出した。
男性はホームに降りながら、男の手を振りほどこうとした瞬間、「『ドン』という強い衝撃」(男性)を感じた。男は体当たりするかのように、男性の左腹部をめがけてナイフを突き出した。
男性は階段の方へと押し出されながら、腹部に何度か衝撃を感じた。「いい加減にしとけよ」。そう言い残して男は去った。
当日夜、男性が2週間のけがをしたとのニュースを見た男は翌日、「自分がやった」と大阪府警大正署へ通報した。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181029-00000565-san-soci
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