堤防が決壊して広範囲で浸水し、住民の救出活動が続く岡山県倉敷市の真備町地区。
「7時間タオルを振り続けた」。ヘリコプターやボートで救助された住民らは、水の怖さを口々に語った。
「階段の5段目までは緩やかに、そこから一気に水が上がってきた」。真備町川辺の佐藤初子さん(73)は振り返った。救助を求め、2階のベランダでオレンジ色のタオルを7時間振り続けたという。1995年の阪神大震災を神戸市で経験した佐藤さんだが、「今回の方が怖かった。水は怖いよ」と声を震わせた。
真備町尾崎の会社員山根周二さん(56)は「1階までなら許せると思ったのが甘かった。まさかこんなになるなんて」。チョコレートのような色をした水が自宅の2階まで達し、浮き上がった畳で家具が次々に倒れた。愛犬と一緒に2階で2晩を過ごし、水が届かない押し入れで眠った。
救出された時、水は引いていたが、1階の様子を見てショックを受けた。「ずっと漬かっていてほしいくらいだった。洗濯機状態だった」と振り返る。先に避難した家族と再会した山根さんは「今は至れり尽くせり。
片付けのことを考えると地獄だから、今はこれでも天国だよ」
真備町上二万の二万小学校には200人以上が避難。給水所が設けられ、日用品などの救援物資が運び込まれた。8日夕には日本赤十字社の医療チームが到着。具合が悪い人がいないか声を掛けて回った。倉敷市の担当者は「体育館にはテレビがなく、情報が入ってこないという意見を聞く」と話した。水位などの情報を基に、片付けや仕事の判断をしたい人が多いという。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180709-00000001-jij-soci
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