沖縄県恩納村宇加地の海岸で20日までに、虐待を受けて重傷を負ったと見られるネコが3匹相次いで見つかり、県警が動物愛護法違反の疑いで捜査している。
発見者によると今月4~10日の間に、脚をガムテープや輪ゴムで縛られ、先が壊死(えし)した状態で見つかった。いずれも発見後に手術を受けた。うち1匹は傷が化膿(かのう)して首から下がまひした状態で、獣医師による治療が続いている。(社会部・豊島鉄博、山城響)
ほか2匹も傷の治療を受け、うち1匹は回復に向かっている。
発見者で「沖縄野良猫TNRプロジェクト」代表の小林恵未さん(47)によると4日午後、同村宇加地の海岸で近隣住民が前後の脚をガムテープで縛られた2匹のネコを発見。残りの1匹は10日、同じ海岸で小林さんが見つけ保護した。
3匹の状態から、約1カ月~数週間前に縛られ、数日以内に捨てられたとみられる。小林さんは「沖縄は野良ネコが多く虐待の犠牲になっている可能性がある。飼育の在り方もこの機会に見直してほしい」と訴えた。
石川署は、ネコが別の場所で虐待された後、海岸に捨てられたとみている。
宇加地区の徳村博文区長(62)によると、昨年の2~3月ごろから野良ネコが増え、地域でふん尿の被害が出ているなど苦情が届き始めた。今回の被害を機に7日から、定期的に宇加地区でパトロールを実施して、警戒している。
本島中部では昨冬以降、虐待されたネコの死骸が見つかっている。北谷町砂辺の路上に頭部が胴体からほぼ切り離され、前後の脚がないネコの死骸が見つかるなど、これまでに計6件の虐待被害が確認されている。
沖縄国際大学の山入端津由名誉教授(犯罪心理学)は、人間関係のストレスなどで悩みなどを持った人が心を癒やすために身近な動物と触れ合う一方、虐待して人の関心を呼び、不満を晴らすケースが考えられると指摘。「被害に地域が関心を持つことで、事態がエスカレートするのを防ぐ効果がある」と強調した。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180821-00301697-okinawat-oki
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