ZOZO社長の前沢友作氏(42)が9日、都内の日本外国特派員協会で会見を開いた。前沢氏は米ロサンゼルスで9月17日(現地時間)に会見を開き、米宇宙ベンチャー「スペースX」が23年に予定している月周回飛行の初の契約者となったことを発表。
72年の米航空宇宙局(NASA)のアポロ17号以来51年ぶり、米国人以外で初めて、民間人としても初めての月旅行になるが、その件について日本で行う初めての会見となった。
質疑応答の中で、9月28日に大きな地震が発生したインドネシア在住30年という記者から「月に行くことは大変良いこと…私も行きたい。でも日本国内では批判もあるでしょう。社会に貢献したらどうだと言われるのでは?」と質問された。
前沢氏は「インドネシアもそうですが、近年、世界各地でいろいろな災害が起き、たくさんの方が亡くなり、ケガをしていることに、心を痛めています。
毎度、毎度、自分には何が出来るかと思う。日本の場合は何か起きると、すぐに個人として、会社として、いろいろやらせていただいている…海外でも」と社会貢献活動はしていると説明した。
その上で「お国柄でしょうか、そういうことを公にするのがはばかられる国でもあります。やったことの一部は公表させていただいているんですけど、このような義援金を送らせていただいたとか、ちょこちょこやらせていただいていますが、不十分なところもありますし、
全てを公表していないこともあり、よく認知されていないところもある」と、日本人の国民性を考え、あえて公表していない活動もあり、理解されていないことを示唆した。
インドネシアの記者は「あなたは(東日本大震災の被災地)福島の被災地にも貢献し、国際機関を通じて子どもにも貢献しているという。インドネシアの地震で2000人が亡くなり、800人が行方不明、1000人が避難している。
インドネシアを助けたら、2億2000万人のイスラム圏の人々は、あなたの名を生涯、忘れないだろう」と続けた。
それに対し、前沢氏は「どこまでやれば正解かは、生涯の課題になるんでしょうし、それと自分の趣味、得意な分野で役に立てるために使うお金だったり…バランスだろうし、
正解はないと思う。一生、苦悩し格闘しながらバランスを見つけたい」と、自身の趣味を通しての社会的な活動や文化などの啓発活動と、人道支援、社会貢献活動との間のバランスに悩んでいることを吐露した。
その上で「こういう立場ですので、仕事もそうですし、趣味もそうですし、その先に感動させたい、喜ばせたいという思いが根幹にある。バランスを取ってやっていきたい」と説明した。
また寄付や義援金を送る行為については「お金を送って終わってしまう」とも指摘。「自分としては、もっと自分の体を動かしたり、
知恵を絞って何かお手伝いしたりしたい。毎回、寄付する度に、それでいいのかな? とジレンマはあります」と、お金を送るだけの行為に疑問を感じているとも語った。
そして「今回、月に行くとか、何かを買ってシェアするのは、自分が得意な分野ですし、自分が頭を絞って自発的に動ける行動。そっちが、どうしても表に出ますし積極的に映るんでしょうが、バランスを取ってやっていきたい」と語った。【村上幸将】
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181009-00356883-nksports-soci
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