視聴率的に惨敗でも、連ドラ主演に起用され続けることから、ネット上では「ゴリ推し」などと叩かれてきたタレントの剛力彩芽さんが、またしても壮絶なリンチにあってしまった。交際を宣言したスタートトゥディの前澤友作社長と同じタイミングで、ロシアW杯を観戦した写真をInstagramにあげたところ、「浮かれすぎ」「ファンへの配慮がない」などとバラエティに富んだ批判が殺到し、結局過去の投稿を「すべて削除」することになった。
ネット民が脊髄反射で石打ちの刑をおっぱじめる「不倫」というわけでもないし、なにかの法やマナーを犯したわけでもない。単に、恋人との旅行を楽しんでいただけなのに、匿名安全エリアから誹謗(ひぼう)中傷を受けるのは、「いじめ」にも通じる陰湿さと言える。
もちろん、お笑い芸人の大久保佳代子さんが断言したように、「女のひがみ」という面もあるかもしれないが、そういう言葉だけでは説明できない「いじめ」がネットにあふれているのも事実だ。
例えば、モデルで女優の山田優さんは大阪府北部地震の際、東京都内で渋滞に悩むコメントをアップしたところ「不謹慎」
「バカ! 非常識!」などとボロカスに叩かれた。また、女医でタレントの友利新さんは、公園で息子さんがツツジの花をつんで蜜を吸った写真をあげたら、「公園の植物は都道府県や市町村のもの」「窃盗罪もしくは器物損壊罪だ」という怒りのコメントが寄せられ、謝罪した。
また、「社会のムード」に異を唱えた人をよってたかって袋叩きにする風潮もある。俳優の野村周平さんは、サッカー日本代表のポーランド戦のパス回しに対する持論をTwitterに投稿すると、「選手に失礼」「おめでとうの一言も言えないとは」とボコボコに叩かれ、やはり謝罪に追い込まれている。
「日本人の国民性」に問題あり
なぜネットには、他者の粗探しをしては口汚く罵る人が多いのか。よく耳にする理由として、「それだけ不幸な人が多い」というものがある。ちょっと前、ネット上でさまざまな人々に対して誹謗中傷を繰り返したあげく、有名ブロガーを刺殺した「低脳先生」は42歳で無職だった。犯行声明のなかで自身のことを「ネット弁慶」と自嘲しているように、ネットでイキイキと他人を「低脳」呼ばわりしていた一方で、現実世界では幸せとは言い難い人生を送っていたのである。
親から暴力を受けて育った子どもが、大人になると我が子への暴力を振るってしまう事例が報告されていることからも分かるように、「ハラスメント」は連鎖する。それは「他者攻撃」も同様で、幹部から厳しい言葉でどう喝された中間管理職が、
それに輪をかけた厳しい口調で部下を脅すように、行き場のない不満や怒りを抱えながらも、それを現実世界で発散することができない「不幸な人」が、心の均衡を保つため、有名人をサンドバック代わりにしているというのだ。
非常に納得感のある話だが、筆者にはもっと根本的かつ、大きな要因があると思っている。それは、一言で言ってしまうと「日本人の国民性」だ。
「不幸な人」だけにあてはまる話ではなく、もともと日本人というのは、よその国の人よりも嫉妬深いのである。つまり、他人の粗探しをしては、よってたかってボコボコに叩く、というネットでよく見かける人たちは、きわめて“日本人らしい日本人”と言えるのだ。
「ここまで読んだら不快になった、謝罪しろ!」「そんなに日本が嫌なら今すぐ日本から出ていけ!」といった怒りの声が飛んできそうだが、これはなにも筆者がフィーリングで述べたことではない。お札にもなっているほど、近代日本最大の啓蒙家がそうおっしゃっているのだ。
そう、福沢諭吉である。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180731-00000031-zdn_mkt-bus_all
みんなのコメント
じゃあなんでジャスティンビーバーは世界で一番殺害予告を受けてるの?海外の有名人はどれだけ叩かれてるか知ってるの?剛力は自分から煽ったからこうなってるだけで民族性なんか関係ない
だって日本だもん。