北海道の大地震で震度7を観測し、大規模な土砂災害が発生した北海道厚真町で10日、最後の安否不明者だった男性の死亡が確認された。
これで同町の安否不明者は全員発見され、死者は36人となった。時折強い降雨となる中、救助隊は夜通しで捜索に当たったが、生存者の救出はかなわず、悲しみが広がった。
最後に見つかったのは同町幌内の山本辰幸(たつゆき)さん(77)。同町によると10日午前1時43分に発見され、間もなく死亡が確認された。
現場では最後の行方不明者だった山本さんを捜すため、自衛隊、警察、消防などの救助隊がチームを組み、多数の重機も入って捜索。
投光器も投入し、土砂崩れによる二次災害を警戒しながら、山肌の近くで慎重に土中を探る困難な作業が続いた。
自衛隊関係者は「全力で捜索にあたったが、多くの人を助けられなかったのが無念だ」と肩を落とした。
幌内地区の現場は同町北部の山間にある水田地帯で、収穫を控え実った稲も無残に土砂に押しつぶされた。土砂にはさらに倒木が折り重なり、
根本から折れた電柱と電線も地面に垂れ下がる。上空にはヘリコプターが飛行し、土砂や、がれきを取り除く重機の稼働音、指示を飛ばす救助隊の声が響き渡っていた。
現場に続く道路は多数の隆起や陥没、亀裂が発生。各所で多くの建物が土砂崩れに巻き込まれた。救助隊は写真のアルバムや人形など、被災者の身の回りにあった品物を丁寧に回収していた。
自衛隊などは地震発生直後から山本さんが発見されるまで24時間態勢の捜索を続けた。同町の大坪秀幸理事(59)は「皆さんの助けに心から感謝している。全員を生きて救出できなかったことが残念でならない」と話した。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180910-00000517-san-soci
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