非常に強い台風21号が9月4日、西日本を直撃して、猛威をふるった。インターネット上では、ビルの看板が飛ばされたり、トラックが横転したりする様子を映した動画が次々と投稿されている。その中には、宅配ピザのドライバーが吹き飛ばされているものがあり、「こんな日に配達させるなんて」と批判の声があがっている。ツイッター上に、複数の動画が投稿されている。あまりにも強い風のため、宅配ピザのスクーターが倒されて、ドライバーが道路上で立ち往生しているところが映されているものがあった。ほかにも、ドライバーが、スクーターごと、数メートルにわたって吹き飛ばされているものがあった。
投稿などから、「ドミノ・ピザ」のドライバーとみられる。弁護士ドットコムニュースは、同社に取材を申し込んだが、9月4日20時現在、回答はない。
●ケガしたときの責任は?
労働問題にくわしい佐々木亮弁護士は「ドライバーがケガをする可能性があるので、こんな日に配達させるのはおかしい」と切り出した。もし、ドライバーがケガをした場合、会社の責任はどうなるのだろうか。
「台風がきている中、会社は配達させているわけなので、当然、そういう事故が起こりうることを認識している、といえます。ドライバーがケガをして、亡くなったり、後遺障害が残った場合、損害賠償を請求されることになるでしょう。労災にもなります」(佐々木弁護士)
家から出ずに済むため、台風のときに宅配ピザを利用する人も少なくない。そうしたニーズにこたえたり、売上のために仕方なく営業している、という側面があるかもしれないが・・・。
「逆に、途方もない額の損害賠償を請求されるおそれもあります。危機管理能力のある会社なら、ふつうは『やらせない』という判断になるでしょう」(佐々木弁護士)
弁護士ドットコムニュース編集部
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180904-00008480-bengocom-soci
みんなのコメント
>危機管理能力のある会社なら、ふつうは『やらせない』という判断になるでしょうこのコメントが全てだと思う。警察や消防、インフラなど除いて、このような天気の中、従業員の安全よりも売上を優先するような業種はブラックとしかいいようがない。
「悪天候のため休みます」という決断ができないほど、業績に影響が出ることなのだろうか。年中人員募集しているような人気のない業種ほど、天気や環境に関係なく仕事させているように思える。これではいつまでも経っても人員不足は解消できない。