猛暑の中、7月も後半戦に差し掛かるにつれ、私の心は重くなっていく。 Business Insider Japan編集部で、記者・編集者として働く私は共働きで6歳と3歳の2人の子どもがいる。配偶者の帰りは毎日、遅い。心の重しの理由は、仕事と同時並行で時には土曜を含め週5日はワンオペ(全てを一人で回す作業)で家事育児という日常生活に加え、この春に小学校1年生になった息子の夏休みが、いよいよ始まるからだ。
「いっそ夏休み、なくなれば」
子どもの頃は夏休みがあんなに待ち遠しかったのに、母親になった今、小学校の夏休みはむしろ恐怖だ。不安の始まりは7月早々の昼間に(仕事を抜けて参加)、冷房の効いていない小学校の体育館で行われた保護者会だった。
ホチキスで留めた紙のプリント資料が配られ、1学期の振り返りと、夏休みの生活の心得が学校側から説明される。自由研究、ワーク、絵日記、アサガオの観察記録と多岐にわたる宿題を、遊ぶこと以外に集中力のない息子がこなせるのかも、1カ月以上にわたる長い夏休みを、学童保育に預けっぱなしで果たして乗り切れるのかも、とにかく何から何まで不安になってくる。
保育園時代はよかった。保育園は働く親の全面的な味方。子どもだけがこんなに長く休む、ということ自体が初めてなので、尻込みしてしまう。
その不安は決して私だけではない。ここのところ、苦笑いまたはため息混じりの「お弁当始まるね」が、親同士の挨拶がわり。給食がない夏休みは、学童保育に持っていく弁当作りが、親の最大の憂鬱のタネなのだ。
「いっそ夏休み、なくなったらいいのにねえ」
保育園から小学4年生まで、3人の子どもがいるワーキングマザーの知人は冗談半分、本気半分で言う。
「小1の壁」に直面してクラクラ
そもそも小学校入学時から、息子も私も生活が混乱したまま、1学期が終わろうとしている。息子がつたない字で書いてきた連絡ノートを読んでも、何が書いてあるのか分からない。かなくぎ文字で「し(宿題の意)・ながいおと」などと書かれている。「ながいおと」とは、何なのか。書いた本人からして、どういう意味なのか分かっていない。
LINEでつながっている同じクラスの子どものママに確認して何とか難を逃れても、今度はこれまで書き直しになった宿題の再提出を一切、息子がしていないことが判明したりしてクラクラする。
保育園時代なら、分からないことは親が直接、園に聞けばよかった。小学校になった途端、コミュニケーションは基本、子ども頼みなのだ。
そして小1男子は、想像以上に頼りない。
消しゴム、筆箱、計算カード、黄帽など、ことごとく持ち物がなくなる。どこに忘れたのか親子共々、分からない。それなのに、クラスメートの音楽の教科書、定規などをなぜか持ち帰り、返していないことが問題になったりする。気づいていない自分にも、ガックリする。
噂には聞いていた「小1の壁」に、もろ、ぶち当たってしまった。
“小1の壁とは:小学校への進学に伴い、親の仕事、子どもの成長度合い、環境の変化により、保育園時代よりも働く親が、仕事と子育ての両立がしづらくなること。”
こんな調子のまま、夏休み。学校は夏休みとはいえ、親は変わらず仕事をしているのだ。膨大な宿題を、いつ見ればいいのだろう。
「そのうち、1日中学童にいるのを嫌がるよ」と、すでに夏休みを経験している親たちからは聞くが、いざ学童に行くのを嫌がったら、どうしたらいいのだろう。プログラムが充実した民間の学童に通わせているが、朝から晩まで預けたら、一体いくらになるのか。まだ計算していない。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180721-00010003-binsider-soci
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