20日投開票の自民党総裁選について、時事通信社は全国の拠点を通じた調査などで情勢を探った。
連続3選を目指す安倍晋三首相(総裁)は、国会議員票の8割超を固め、党員らによる地方票も3分の2の獲得をうかがう勢いで、圧倒的に優位な状況だ。石破茂元幹事長は頼みの地方票でも劣勢で、厳しい戦いを強いられている。
調査は8月下旬以降、47の党都道府県連幹部を対象に実施。それぞれの都道府県内の党員の候補者別の支持比率見通しを尋ね、これを基に得票予想を算出した。
8月末に出馬断念を表明した野田聖子総務相の支持比率は算出から除き、県連ごとに実際の投票率が異なることは考慮しなかった。国会議員票の動向は別途取材した。
総裁選は、国会議員票と地方票各405の計810票で争われる。
調査結果によると、首相支持の比率は66%で、地方票に換算すると266票。大票田の北海道や埼玉、東京を含め27都道県で優勢となった。
一方、石破氏は34%で139票。優位に立つのは地元鳥取と山形、茨城の3県にとどまった。不明・無回答も16府県あった。
国会議員票の動向を見ると、首相支持は、党内最大の細田派など5派閥で257票。竹下派(55人)のうち29人、無派閥(約70人)のうち55人も首相支持の意向で、計341票となる。国会議員票全体の84%に相当する。
10人余りいる態度未定・不明の議員を引き込めば350票も視野に入り、地方票との合計では600票を優に超える計算になる。
石破氏支持は、石破派の20人、竹下派の参院を中心に22人、中谷元・元防衛相ら無派閥8人で、計50票を固めた。60票近くまで伸びる可能性もあるが、その場合でも計算上は地方票と合わせて200票程度にとどまる。
ただ、知名度の高い無派閥の小泉進次郎筆頭副幹事長は態度を明らかにしていない。「隠れ反安倍党員」の存在も指摘され、石破氏の実際の得票は上積みがあり得る。
また、各都道府県連幹部に個人的に支持する候補を聞いたところ、23人が首相を挙げた。石破氏支持は、竹下派を率いる竹下亘総務会長の地元島根や鹿児島などの5人だった。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180908-00000066-jij-pol
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