シンガポールで20日に行われた日韓防衛相会談は「残念」な結果となった。韓国の国際観艦式で海上自衛隊の自衛艦旗「旭日旗」を掲げないよう求められた問題について、
岩屋毅防衛相は韓国側に遺憾の意を伝えたが、韓国との防衛協力も必要以上に強調するなど迫力不足に終わった。しかも、会談後に防衛省が公表した結果概要の資料には、旭日旗問題を提起した事実すら記載しなかった。
岩屋氏は会談で、海自が観艦式への参加を見送ったことについて「非常に残念だ」と伝えた。韓国艦艇に抗日の英雄とされる李舜臣将軍を象徴する旗を掲げたことについても言及し、再発防止を求めた。
岩屋氏は23日の記者会見で、会談での発言について「基本的には抗議だ。その意は伝わったと思う」と説明した。
しかし、韓国側に日本の憤りや不信が十分に伝わった様子はない。岩屋氏の発言を受けた韓国の鄭景斗(チョン・ギョンドゥ)国防相は、日本側の出席者に対し「皆さん非常に表情が硬い。少し笑っていただきたい」と余裕を見せた。
防衛省幹部は「場を和ませるための気配りだったのかもしれないが、日本の真意が伝わっていれば口にするはずのない発言だ」と語る。幹部自衛官も「日本は韓国になめられたということだ」と吐き捨てる。
日本側にも不手際があった。防衛省が会談後に発表した結果概要には、旭日旗問題について一言も記載がなかった。岩屋氏は23日の記者会見で「抜けているようであれば、きちんと入れたものにする」と釈明し、
訂正する考えを示した。自民党国防族は「事なかれ主義の対応だ。旭日旗問題を軽視していると思われても仕方がない」と批判する。
岩屋氏は韓国側に遺憾の意を伝えると同時に「未来志向」という言葉を用いながら日韓防衛協力の重要性を重ねて強調していた。
一方、河野太郎外相は22日、旭日旗問題や韓国国会議員らの竹島上陸について「とても未来志向とは思えないことが持ち上がっている」と韓国側を牽制している。
防衛省幹部は「同じ閣僚でもずいぶんと物の見方が違う。どちらの姿勢を国民が支持するか…」と語っている。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181023-00000580-san-pol
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