大阪府警富田林署の面接室から樋田(ひだ)淳也容疑者(30)が逃走してから23日で12日目。女性を狙った犯行を重ねて逮捕された樋田容疑者だが、
自身も以前、女装や化粧をしていたとの情報もある。専門家は、樋田容疑者が「人混みにまぎれて情報収集する段階に入っている」とし、「今後は大都市間の移動も考えられる」と指摘する。
■情報収集段階
窃盗や強制性交、強盗傷害の容疑で逮捕された樋口容疑者について、東京未来大学の出口保行教授(犯罪心理学)は、窃盗や詐欺など特定の犯罪を繰り返す『単一方向犯』が多いとされる中で、数少ないケースだとみる。
「刺激を求め続けようとする『多種方向犯』といわれ、金がないなら金を盗み、性的欲求が高まれば強制性交など、欲求不満状態を犯罪で解決していこうとする」
強制性交などの被害者はいずれも10~20代の女性だというが、樋田容疑者は以前から、知人に合う際に女装や化粧をすることもあったという。これは何を意味するのか。
出口氏は「強制性交容疑で逮捕されているので、女装は趣味の範囲と考えられ、びっくりさせることを面白がっていることもありうる」としたうえで、「完璧に女装できるのであれば、女性の更衣室に入ることもできるのではないか」と警鐘を鳴らす。
樋田容疑者は12日夜の逃走直後、富田林署近くで自転車を盗んで北上。同日午後11時から13日午前0時ごろにかけて、署の約北10キロにある同府松原市の実家近くの路上で黒色のミニバイクが盗まれた。
13日と14日の夜間には同府羽曳野市や大阪市平野区、同生野区でひったくりが相次いだ。警察は、樋田容疑者が以前に実家近くのガレージを拠点にひったくりを繰り返していた疑いがあると見て、空き家や倉庫を重点的に捜索した。
■大都市圏から大都市圏へ移動
前出の出口氏によると、逃走犯は当初、逃走に必要な物資や資金をそろえることに集中するが、「現在は『情報収集』の段階に入っている」とみる。4月に愛媛県の松山刑務所大井造船作業所から脱走した平尾龍磨受刑者の身柄確保につながったのも、インターネットカフェでの滞在だった。
「大都市の人混みなど人に対する関心が薄いところに潜んでいる可能性がある。スマホをひったくる可能性もなくはない。身分証明書の提示が必要ない簡易宿泊所などを利用するケースもある」と出口氏。
「次の段階としては博多や東京など。大都市圏から大都市圏に移動する可能性もある。捕まらないとは思っておらず、『どこまで逃げることができるか』と考えているだろう。周辺住民も『自分のところにはいない』と思わず、積極的に情報提供することが重要だ」と呼びかけている。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180824-00000016-ykf-soci
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