第4次安倍改造内閣は経済重視の方針を維持し、アベノミクスの総仕上げを急ぐ。
来年夏に参院選を控える中、デフレ脱却の道筋をどう付けるかや、同10月の消費税率10%引き上げをスムーズに行えるかどうかが関門となる。
少子高齢化や人口減少社会を踏まえた対策も急務で、社会保障改革や外国人労働者の受け入れ拡大に取り組む。
安倍晋三首相は2日夜の記者会見で、麻生太郎副総理兼財務相の留任に関し「デフレからの完全脱却を目指し、引き続き全力投球していただく」と強調。
また、「最大の課題は国難とも呼ぶべき少子高齢化だ。真っ正面から立ち向かい、全ての世代が安心できる社会保障制度へと改革を進めていく」と決意を示した。
首相は9月30日の公明党大会で、軽減税率導入を含む消費税増税を予定通り実施すると表明。「所得の低いご家庭にしっかりと目配りした。(増税分の)使い道も、未来を担う子どもたち、子育て世代に思い切って投資していく」と語った。
安倍政権は過去2回、消費税増税を延期したが、昨年の衆院選では引き上げ分を財源とした「全世代型社会保障」を公約に掲げた。
首相は景気の落ち込みを防ぐ経済対策に万全を期し、増税を前提に経済財政運営を進める。ただ、来年は春に統一地方選、夏に参院選が待ち構えており、自民党内で増税慎重論が高まる可能性もある。
首相は金融緩和、財政出動などを柱とするアベノミクスを推進し、雇用や企業収益が改善したとアピールする。
ただ、政権が掲げた2%の物価上昇目標はいまだ道半ば。参院選でアベノミクスの是非が再び問われることになりそうだ。
一方、急速な高齢化によって年金や医療、介護などの社会保障費は膨らみ続け、財政は危機的状況が続く。「痛み」となる給付抑制策として、
現在1割の75歳以上の医療費自己負担を2割に引き上げる案が検討されているが、高齢者の反発も予想される。
人手不足を外国人労働者で補うため、政府は新たな在留資格を創設する方針。来年4月導入を目指して秋の臨時国会に関連法案を提出する考えだ。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181003-00000012-jij-pol
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