猛暑が続く中、京都拘置所(京都市伏見区)の熱中症対策が不十分だとして、京都弁護士会人権擁護委員会が、収容者の生活環境の改善を求めている。
空調機器の整備が進んでおらず、居室温度は昼夜を問わず30度超を記録。今月に入って収容者計20人が熱中症の症状を訴えており、「命を守る対策を早急にとるべきだ」と指摘している。
京都弁護士会によると、京都拘置所内でエアコンが設置されているのは、病舎6室と女性居室2室のみ。共同室(定員8人)31室と廊下には扇風機しかない。
単独室175室は何もなく、室温が36度を超えることもある。ただ、電源設備が古いなどの理由から、エアコンや扇風機の増設は難しいという。
連日の猛暑により、同拘置所では1日以降、計20人が熱中症の症状を訴えて処置を受けた。京都市内の最高気温が観測史上最高タイの39・8度を記録した19日には男性被告2人が救急搬送され、うち1人は現在も入院治療を受けている。
京都拘置所は熱中症対策として毎日、500ミリリットル入りスポーツドリンク1本と塩タブレットを収容者に支給している。しかし、現地調査に当たった石側亮太弁護士は「抜本的な対策が不可欠だ。推定無罪の収容者に身体刑を与えているのに等しい。命を守るための環境を早急に整備すべきだ」と話している。
■拘留中の被告「室内は蒸し風呂」
「毎日のように体調不良者が出ている」。京都拘置所に勾留中の男性被告(52)が26日、京都新聞の取材に応じ、過酷な生活実態を打ち明けた。
男性は4階の共同室で生活。日中は上半身裸で過ごしているが、全身から汗が噴き出し、あせもができている。夜も暑さで眠れず、睡眠不足の状態が続く。部屋に1台ある扇風機を常時使用しているが、「人が多いので、室内は蒸し風呂みたいな状態」と話す。
24日には愛知県の名古屋刑務所の受刑者が熱射病で死亡した。男性は「いつ同じような事故が起きてもおかしくない。少しでも環境を改善してほしい」と訴えた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180728-00000033-kyt-soci
みんなのコメント
冤罪や裁判で刑が確定していない人間にこれなんだけど分かってないやつ多いね。交通事故で無罪になる人でもこの扱いになるからね。