立憲民主党は30日、初の党大会を東京都内で開き、来年の参院選や統一地方選の勝利に向けた活動方針を採択する。ただ、堅調だった支持率は頭打ち傾向にあり、先行きは決して明るくない。1年前の結党直後の衆院選では議席を3倍以上に増やす躍進を遂げた立憲民主党だが、「次の一手」は描けていないのが実相だ。(松本学)
「政権を担える政党にふさわしい態勢を作っていく。党大会から新しいステージに登っていきたい」
立憲民主党の枝野幸男代表は29日、党大会に先立って開いた地方組織の幹部会合でこう力を込めた。
枝野氏が初めて「新党結成」を意識したのは、ちょうど1年前だった。旧民進党が旧希望の党への合流を決めた翌日の昨年9月29日、JR土呂駅(さいたま市北区)西口で朝のつじ立ちをしていた枝野氏は、通勤客の無関心な反応に説明しがたい違和感を覚えた。
「今の政治の流れに疑問を持つ人は相当いる…」
合流方針に不満を抱き、翌10月の衆院選への無所属出馬を模索していた枝野氏は、この日を境に新党結成へとかじを切る。旧希望の党から「排除」を受けた旧民進党出身者らを中心に結成した立憲民主党は、当時の野党再編を疑問視する有権者らの支持を集めて野党第一党へと躍り出た。
あれから1年。立憲民主党を押し上げた「熱気」は確実に変質している。
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、結党直後に11・6%だった支持率は今年2月の15・6%をピークに下落が続き、9月には9・0%まで落ち込んだ。
同月の安倍晋三内閣の不支持率は41・8%と決して低くはなく、立憲民主党が政権批判層を十分に取り込めていないことが分かる。29日の会合でも地方側から「支持率を上げなければ」という意見が出た。
「18連休」に象徴される国会での徹底抗戦路線にも手詰まり感が漂い、「何にでもかみつく政党」(連合幹部)という評価が定着した。審議日程を人質に取って「与野党攻防」に興じる姿は、結党当初の立憲民主党が最も忌避していた「永田町の論理」そのものだ。
「結党に立ち返ることが期待されている。永田町の常識に基づくいろいろな動きがあるが、絶対にぶれてはいけない」
枝野氏は16日の埼玉県連大会でこう述べ、「原点回帰」の必要性を訴えた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180930-00000003-san-pol
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