豪雨で土砂崩れや浸水が多発し、10人以上が犠牲となった愛媛県宇和島市吉田町では9日朝、安否不明になっていた小学4年、横田海翔君(9)が心肺停止状態で見つかり、死亡が確認された。
ダンサーにあこがれ、練習を続けていた海翔君。親族らは「なぜこんなことに…」と無念の表情を浮かべた。
住民らによると、7日早朝、同市吉田町南君(なぎみ)の海翔君の自宅裏山で、「ドン」という大きな音がし、斜面が崩れ落ちて自宅を直撃。
8日に母の真美さん(41)、9日早朝に海翔君の遺体が発見され、同日午後には祖母の数枝さん(67)とみられる遺体も見つかった。
「活発な子でダンスが好きだった。なぜこんなことに…」。親類の赤松幸子さん(46)はこう話す。歌手でダンサーの三浦大知(だいち)さん(30)にあこがれていた海翔君。
髪形を三浦さん風にし、宇和島市内のダンス教室で練習を続けていた。真美さんも送迎などで手厚くサポートし、夢の実現へ親子一丸で歩んでいた。
先月、数枝さんの夫が亡くなったため、赤松さんは最近、ほぼ毎日横田家に泊まり込んでいたが、土砂崩れが起きた日は偶然泊まりに来ていなかった。
「早く避難させられたかも」と悔やみ、「一家全員元気そうだったのに…。無念だったと思うし、まだ信じられない」と涙を見せた。
「誰よりも元気なムードメーカー。まだ頭が整理できません」と話すのは、海翔君を指導する宇和島市のダンス教室の男性。22日開催のダンスコンテスト「うわじまガイヤカーニバル」に向け、懸命に練習していたという。
男性は「教室の中心メンバーでした。元気に踊る姿がもう見られないと思うと本当に悲しい」と無念そうに話した。
(桑村朋)
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180710-00000536-san-soci
みんなのコメント