第100回全国高校野球選手権大会で準優勝に輝いた金足農のエース・吉田輝星(17)に、新たな勲章が贈られる。地元の秋田県潟上(かたがみ)市が市民栄誉賞などの授与を検討していることが23日分かった。同市の表彰条例には「功労者表彰」しかなく、新たに条例を整備した上で栄えある“第1号”として甲子園での功績を称えたい考えだ。
“秋田っ子”がそろった金農ナインの活躍は秋田県内、また、それぞれの出身地に元気を与えた。潟上市の藤原一成市長(57)は元教師で、金足農に3年間勤務経験があるだけに「凄いことをしたと思う。市としても何かの形で応えなきゃいけない」と明言。
2005年3月の“平成の大合併”で誕生した同市では、現在は制度化されていない「市民栄誉賞」や「特別表彰」といったものを新たに設け、表彰することを「市として検討しています」と語った。
金農ナインは吉田をはじめ、菊地亮太捕手(17)、菅原天空内野手(17)、菅原大選手(17)が同市出身で、市は全員を表彰する意向。一致団結して戦った雄姿は、藤原市長にとって、合併で誕生した市の“理想像”に見えたという。
「旧町の意識も残るなかで“チームかたがみ”と言ってきた。それぞれの良いところを合わせ、協力し、ミスをカバーしあっていけば、大きなことができる。それを選手は身をもって教えてくれた」
さらに「市の子供たちの目標になる」と藤原市長は表彰する意義を強調した。決勝戦を甲子園のアルプス席で観戦した際、途中降板し右翼の守備についた吉田の姿に感動したという。得点差がつき難しい試合展開でも「彼は、リリーフした投手がストライクを取るたびに拍手をし、大きな声を仲間に送っていた」。そんな思いも、吉田らの表彰の後押しとなったようだ。
同市では今後「高校野球だけが特別ではない」ことを考慮した上で、表彰の形を協議していく方針だ。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180824-00000020-spnannex-soci
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