7日午後4時現在も、22人が行方不明となっている北海道厚真町の土砂崩れ現場は、24時間体制で捜索が続いています。捜索の現場には、妹の無事を祈る兄がいました。
記者:「あの家の中には、どなたがいらっしゃる状況なんですか?」
滝本天舞さん:「ちょうど、いま救出されているのが、自分のひとつ下の妹で、ばあちゃんと父さんは、もうちょっと下の土砂の中に、たぶんいる状態で、
ヘリで病院に行ってたりとかしてたんですけど、戻ってきてから、ずっとここで無事でいてくれることを祈って待ってたけど、話を聞いてみると、
それも難しいと思っている。それでもちゃんと出てきてくれる方がうれしいかなと思って、今は出てきてくれるのを待っている」
滝本天舞(てんま)さん。4人暮らしの住宅が土砂崩れに巻き込まれて、妹の舞樺さんと、父親、祖母の安否がわかっていません。
滝本さん:「あの下あたり、田んぼの近くにちょうどいて親とか妹とか、ばあちゃんの名前を呼んでもずっと返事がなくて、近くに毛布があったんで、ずっといたんですけど、
たまたま近所でまだ動けて助かった人がいて、その人の声が聞こえたので、自分も合流しようと思って、合流して何回も自分が戻ってきては、声かけて入っては様子をみて…、声かけたけど、誰も返事はなくて…」
捜索で見つかったものは。
記者:「今、持たれているものは?」
滝本さん:「いや妹の…写真がきれいに出てきて。妹が使っていた高校のブレザーも出てきて、これは中学校のやつなんですけど、吹奏楽をやっていて」
記者:「この写真だけ、たまたま出てきた?」
滝本さん:「そうです。きれにこれが出てきていて、自分と一緒でけっこう飽きっぽいので、途中ちょっとしか書かないんですけど、誰かと出かけたとか、学校始まったとか終わったとか、ほんとちょこっとでも書いてて…。
早く顔出してほしいし、顔を見たいなって思うだけです、今は。何もしてあげられない自分が本当にいやになってきて、ごめんね、って感じだけですね」
「周りから聞いた話では、『お兄ちゃん大好きな子だったんだ』って言っていたみたいで、本当にそれ聞くたびにうれしいと思うし、ケンカもするけど、またすぐ話せるようになる、本当に一緒にいると楽しい妹」
地震発生から約14時間後。
記者「午後7時26分です。警察が担架を運んできました」
「大きなシートを広げています」
記者「先ほど、救急車で運ばれた方は?」
滝本さん:「妹です。きれいな顔でした。本当に頑張ったね、ずっとそれを強く思ってるんで」
滝本さん:「医師の診断で、亡くなったというのが…。さっき顔を見たけど、本当に自分の妹だし、本当に悔いばかり残るんですけど、楽しかったことはたくさんあったので、これからまたそれを背負って頑張っていこうかなって…。
生きて出てきてくれたらもちろんうれしいですけど、もしそれがかなわなくても、出てきてくれるだけで、顔が見られるっていうだけど、本当に自分は幸せなので、それを願って、またあしたから、また自分も頑張っていきたいなと思います」
UHB 北海道文化放送
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180907-00000007-hokkaibunv-hok
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