野党は27日、安倍晋三首相とトランプ米大統領が日米物品貿易協定(TAG)の交渉入りで合意したことを一斉に批判した。
これまでトランプ氏との良好な関係をアピールしてきた首相が譲歩を強いられたとみて、秋の臨時国会で政府に説明を求める方針だ。
首相は米ニューヨークでの記者会見で「TAG交渉はこれまで日本が結んできた包括的なFTA(自由貿易協定)とはまったく異なる」と強調した。
しかし、国民民主党の玉木雄一郎代表は「これまで2国間交渉には応じないとしてきたのに、大きな政策変更だ。早急に国会で説明を求めたい」と指摘。
「ホワイトハウスの発表では、物品だけでなくサービスなど重要分野を含むことは明白だ。言葉遊びで国民をだますのは不誠実極まりない」と批判した。
共産党の志位和夫委員長も記者会見で「日米共同声明を読めば、事実上のFTA交渉開始の合意なのは疑いようがない。恥ずべき屈辱外交だ」と非難した。
外交官出身の緒方林太郎元衆院議員はブログで首相の説明に「虚偽に限りなく近い。関税交渉部分は日米FTAにならざるを得ない」と反論した。
与党は当面、政府の交渉を見守る構えだ。自民党の岸田文雄政調会長は「TAGは包括的なFTAとは異なる」と政府の立場に理解を示したうえで「政府は国益を最大にするようにしっかり交渉してもらわなければならない」と注文をつけた。
公明党の山口那津男代表は記者会見で「(日米共同声明は)わが国の国益に沿って原則を示している。しっかり守った上で実りある協議をしてほしい」と述べた。【遠藤修平】
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180927-00000116-mai-pol
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