安倍晋三首相の24日の所信表明演説には、先の通常国会で批判を浴びた公文書改ざん問題や、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の同県名護市辺野古への移設に関する言及がなく、
野党は批判を強めている。首相訪中後の29日から始まる論戦で、政府の姿勢を厳しく追及する構えだ。【小田中大、遠藤修平】
立憲民主党の枝野幸男代表は「美辞麗句だけ並べてまったく中身が伴っていない。いま国民から問われていることについて何も話していない」と切り捨てた。首相が「継続こそが力」と長期の政権運営に意欲を示したことには「長い短いはあまり意味のある議論とは思わない」と述べた。
首相は、外国人労働者の受け入れを拡大する入管法改正に取り組むと表明した。ただ、入管法改正案は自民党内にも慎重意見があり、党内手続きは終わっていない。
国民民主党の玉木雄一郎代表は記者会見で「業種も入ってくる規模も分からない。まずそこを政府に示してもらう」と述べ、国会審議を通じて制度の問題点を明らかにする考えを示した。
首相が「長さゆえの慢心はないかという国民の懸念にしっかりと向き合う」と約束したことについて、共産党の志位和夫委員長は、学校法人「森友学園」「加計学園」問題に触れていないと指摘。
「自分にとって都合の悪いことは一切説明しない。消費税の問題も一言入っているだけだ」と批判した。
衆院会派「無所属の会」の岡田克也代表は「これから3年間、国民をリードしていく意気込みはおよそ感じられない薄味の演説だった」と酷評した。
対照的に、自民党の二階俊博幹事長は「新たな3年間のスタートにふさわしい演説だった。スピードアップは国会審議でも極めて重要な意味を持っている」と述べ、2018年度補正予算案などの早期成立を目指す考えを強調した。
公明党の山口那津男代表は「(首相は)政権を奪還した初心を保ち、緊張感を持った政権運営を心がける姿勢を示した。私も同感だ」と述べ、政権に緩みが生じないよう注文をつけた。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181024-00000102-mai-pol
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