地震による建物の揺れを抑える免震・制振装置(ダンパー)の検査データを改ざんしていたKYBは、所有者から了解を得た70カ所の物件名を発表した。
同社は16日に改ざんが表面化した後も施設の具体名を明かすことに慎重だったが、自治体や病院、商業施設などは自主的に同社製品の使用を公表。
納入先から説明不足を批判されたこともあり一転、合意を得やすい官公庁から開示することにした。
ただ、実名を公表したのは、不正の疑いがある製品を納入していた987件の1割にも満たない。免震性能が販売価格に影響するマンションなど民間の所有者への説明は進んでおらず、
記者会見した斎藤圭介専務は「100人体制で取り組んでいるが足りず、対応が後手後手に回っている」と不備を認めた。同社関係者は「想定以上に反響が大きかった」と漏らした。
今後はKYBの経営への影響も焦点となる。2017年度の連結売上高3923億円のうち自動車部品事業が約6割を占め、免震・制振用ダンパーの売上高は25億円と全体の1%未満にとどまる。
しかし、ビル内に設置された一部の制振ダンパーの交換には壁をはがす必要があり、多額のコストが生じかねない。斎藤専務は「交換コストや経営への影響は現時点ではじけていない」と語った。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181019-00000139-jij-soci
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