【時論】暗いトンネルの韓日関係の突破口は？２→もう付き合うのは無理だと思う。

２つ目は韓日両国の国内政治状況の変化だ。韓国では１９６５年の韓日請求権協定をきっかけに韓国の経済発展に尽くした産業化勢力が退き、その協定に激しく抵抗した民主化勢力が韓国政府の中枢を担っていることで、その変化はさらに浮き彫りになっている。

脱冷戦後の国際環境に対する認識の乖離により、日本では韓国に対するイメージが徐々に悪化してきた。特に目立っているのは米中関係を眺める韓日の認識の乖離だ。

米国は韓国の最も重要な同盟国である一方、中国は韓国の最大貿易相手国であり、北朝鮮に大きな影響力を持つ大国だ。

したがって韓中関係をうまく維持して中国を「味方」にしておくことが韓国には重要となる。韓国にとって対米関係と対中関係は二者択一でなく双方ともに死活的な問題だ。

一方、日本は韓国とは対照的だ。冷戦の終息で中国が大国化したことで日本は単独で中国に対応するのが難しくなり、日米同盟強化で対応するしかないという考えが強まった。日本は北東アジア地域の覇権を中国に譲ることを望まない。

韓国は良好な米中関係で利益を得ようとするが、日本は米中の緊張関係で利益を得ようとする。それだけ韓日の乖離が大きい。

３つ目、安倍首相と文在寅大統領はイデオロギー的に相反する。安倍首相は日本最大の保守政治家であり「歴史修正主義者」として知られている。こうした歴史認識のために安倍首相は韓国人から最も批判を受ける日本政治家だ。

一方、日本メディアは文在寅政権を「左派政権」として批判的に見ようとする。文在寅政権は南北関係の改善を最優先課題とし、北核問題の解決のために北朝鮮・米国・中国に向けた外交に重点を置きながら日本を相対的に軽視した。「日本パッシング（Ｐａｓｓｉｎｇ、排除）論」だ。

こうした中、最近競争関係にある日中が関係改善の動きを見せ、注目される。トランプ政権が強く推進する米中貿易戦争が生んだ産物だ。

韓日両国は米中貿易戦争が加速する厳然たる現実を認識し、お互いを「パッシング」する消耗的な状況を作らないよう努力しなければいけない。

それが両国の国益につながるという事実を認識する必要がある。２０１９年にも葛藤の要素があるが、韓日関係がこれ以上悪化するのを防ぎ、正常軌道に復元しようとする努力と知恵が強く求められる。

イ・ミョンチャン／東北アジア歴史財団研究委員

◆外部者執筆のコラムは中央日報の編集方針と異なる場合があります。

引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190102-00000009-cnippou-kr

ネットの反応

注目ニュース