【AFP=時事】南米アマゾン(Amazon)で生活する先住民族「穴の民(Homem do Buraco)」の最後の生存者とされている男性の姿を捉えた映像が公開されたことを受け、英人権保護団体「サバイバル・インターナショナル(Survival International)」は、ブラジル当局に対し、外界から孤立した先住民たちの保護を進めるよう要請した。
先住民族に関する任務を担当するブラジル国立先住民保護財団(FUNAI)が公開し、拡散した映像には、腰巻きを着用した先住民族の男性が、森の中でおのを使って木を切り倒す様子が捉えられている。
映像は2011年に撮影されたものだが、FUNAIはこの男性の追跡し続けており、現在も生存しているという新しい証拠を入手したという。
サバイバル・インターナショナルのフィオナ・ワトソン(Fiona Watson)調査ディレクターはAFPに対し、「コミュニティー全体が崩壊していくのを目にし、
敵意を抱いた牧場経営者と配下の武装グループに包囲された熱帯雨林の一角で生きている『穴の民』が何を感じているのかを知ることは不可能だ」と述べた。
ワトソン氏は映像について、「男性が生存していることを証明するものであり、未接触の先住民族をFUNAIがでっち上げていると非難する一部の政治家や農業ビジネス関係者への回答だ」と述べた。
ブラジルで暮らす107の未接触先住民族をモニターしているFUNAIによれば、男性はボリビアとの国境付近に位置する、ロンドニア(Rondonia)州のタナル(Tanaru)と呼ばれる場所で生活しているという。「穴の民」の他のメンバーが地主らに殺害されて以降、男性は22年間1人で生活してきたと、専門家らはみている。
FUNAIは、「1995年代後半に最後に攻撃を受けて以降、おそらくすでに人数が非常に限られていたこのグループは、たった一人にまで減ってしまった」と述べた。【翻訳編集】 AFPBB News
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180725-00000000-jij_afp-int
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