南シナ海における岩礁での軍事施設の建設は、中国ばかりが目立つが決してそれだけではない。
中国のほかにも、マレーシア、フィリピン、台湾、ベトナムがそれぞれ岩礁に軍事施設のような建築物を建設している。5か国がおよそ70の岩礁に90以上の建築物を配置している状況だ。
基地に格納庫・・・中国が進めるスプラトリー諸島の「攻撃拠点」化
中国の南シナ海への侵出は、(注釈:筆者が「侵出」と表記する理由は、のちに述べる国際仲介裁判所の判決と関連する)アメリカ海軍がフィリピンから撤退した1991年から1995年の間、南シナ海の暗礁における軍事施設の建設着手から始まった。
“中国の侵出”と“フィリピンからの米軍撤退”については、米海軍の戦略的基地が遠く離れたことによる影響からも、関連性があると考えられる。
CSIS(=戦略国際問題研究所)によると、中国は少なくとも8つの岩礁に基地を建設し、ミサイル防衛施設や対艦ミサイル、地対空ミサイル、レーダー施設、戦闘機などを配備している。
現時点(2018年9月)でスプラトリー諸島には戦闘機や爆撃機はまだ配備されていないが、Y-7やY-8といった輸送機が配備されていて、これらの輸送機は、哨戒機や監視機として活用されていると思われる。
特筆すべきは、戦闘機こそ配備されていないものの、スプラトリー諸島にはすでに72機分の戦闘機の格納庫と12機の爆撃機用の格納庫がすでに建設済みであることだ。
スプラトリー諸島にJ-10やJ-11といった最新鋭戦闘機や爆撃機の姿が見られることになるのもそう遠くはないとみるべきか。
これらの事実から中国のスプラトリー諸島での軍事施設は、防衛拠点というよりも戦略的な攻撃拠点としての位置づけがより重視されていると分析することができる。
海上の兵力については、今年4月、南シナ海において、中国海軍史上最大規模でおよそ50隻の艦艇による大規模演習が実施されたほか、空母「遼寧」の空母艦隊の存在も南シナ海周辺国の新たな脅威となっている。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181009-00010002-fnnprimev-int
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