【AFP=時事】米国を目指す中米からの移民集団(キャラバン)は5日、仮設の保護施設となっているメキシコの首都メキシコ市のスタジアムで休息を取り、今後の前進に備えて再結集を図り態勢を立て直している。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は中間選挙を前に移民を非難するツイッター(Twitter)投稿を続けている。また米国防総省の発表によると、メキシコ国境付近に配備された米兵は同日現在で約4800人になった。
移民集団は暴力がはびこるホンジュラス、エルサルバドル、グアテマラの国民を中心に約5000人からなり、米南部の国境に迫っている。当局によれば、移民らは今後数日かけてメキシコ市に結集し、北上する旅を続けるとみられる。
当局は市東部のスタジアムに大規模な移民収容施設を設置し、食料と水を提供。4日には第1陣の移民470人がこのスタジアムで一夜を明かした。
5日夕の時点で約4000人の移民がスタジアムに到着。メキシコ国家人権委員会(CNDH)は、同国中・東部で小規模のグループに分かれた移民集団の再結集が進む中、さらに1000人が7日までに到着するとみている。
標高の高いメキシコ市では夜間の気温が12度前後まで下がる。移民らはスタジアムのグラウンドやセメントが打設された観覧席にテントを張り、その中で眠っている。
10月13日にホンジュラス北部サンペドロスラ(San Pedro Sula)から始まった旅の移動距離は1600キロメートルを超えており、移民の中には風邪を引いている人や足を痛めている人が多い。
夫や義理の姉妹と旅をしているホンジュラス人のカルラ・メンブレノ(Karla Membreno)さん(23)はAFPに対し、「眠れなかった。風邪で一晩中せきをしていた」と語る一方、「強くならないと。神様が進み続ける強さを与えてくださる」と決意を示した。
米民主党は国境への派兵をトランプ大統領による政治工作と批判している。国防総省は派兵の費用は公表できないとしている。
米中間選挙の投票が翌日に迫った5日の時点で、カリフォルニア州に約1100人、アリゾナ州に約1100人、テキサス州に2600人の計約4800人が展開している。
同省のボブ・マニング(Bob Manning)報道官(大佐)は、国境地帯に配備される兵士は同日中にも5200人に達すると説明。
また、約7000人の現役兵が国土安全保障省に対する「即時」の支援に備えていると述べた。【翻訳編集】 AFPBB News
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181106-00000016-jij_afp-int
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