[北京 24日 ロイター] – 米国は24日、2000億ドル相当の中国製品に対する新たな関税を発動し、中国も600億ドル相当の米国製品を対象に報復関税を発動した。
新華社によると、関税発動後間もなく、中国は米国との貿易摩擦に関する白書を公表し、「通商いじめ」を行っているとして米国を非難。関税などの措置を通じて他国を威嚇し、自国の意思に従わせようとしていると主張した。
一方で、「相互尊重と公平性」に基づいた通商協議であれば再開に応じる用意があるとの考えも示した。
両国の関税は0401GMT(日本時間午後1時01分)に発動された。
米中は互いに500億ドル相当の輸入品に対し既に関税を発動している。
今回米国が発動した新たな関税では、中国製の掃除機やインターネットへの接続が可能な機器などが含まれた。税率は10%で、年末には25%に引き上げられる。
一方、中国は5─10%の税率を設定し、米国産LNG(液化天然ガス)や一部の航空機などをターゲットにした。
米ホワイトハウス高官は前週、事態の前進に向けて引き続き中国とのやりとりを継続する考えを示したが、両国はいずれも歩み寄る姿勢は見せていない。
この高官は、次回の米中通商協議の日程は決まっていないと明らかにした。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、中国が劉鶴副首相を今週ワシントンに派遣しないことを決定したと報じた。
INGのアジア担当チーフエコノミスト、ロブ・カーネル氏は顧客向けリポートで、中国は交渉に応じるインセンティブがなければ当面、協議再開を見送るだろうと指摘し、
「米中貿易摩擦の終結は見通せない」とした。その上で、今回の関税発動による経済への影響を抑制する「十分な刺激策が用意されている」との見方を示した。
同氏はさらに、中国は米中間選挙の行方次第で米政権の姿勢が変わるかどうか見極めようとしている可能性もあるとした。
トランプ大統領は22日、米国の対中関税に対し中国が報復措置を講じれば、中国に対しさらなる関税を課すとあらためて警告した。
中国による米製品の輸入は米国の中国製品輸入を大幅に下回っており、米国がさらに関税を発動した場合、中国は金額ベースで同程度の報復措置を講じることが難しくなる。
中国は「質的な」措置で対抗すると警告しているが、具体的な方法は明らかにしていない。
経済界の幹部やアナリストは、中国が特定製品の対米輸出を控えたり、米国企業に対する規制を強化したりする可能性があると指摘する。
輸出業者への打撃を和らげるため、中国が再び元安を容認する可能性があるとの見方も一部で出ている。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180924-00000022-reut-cn
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