【AFP=時事】英旅行代理店トーマス・クック・グループ(Thomas Cook Group)のピーター・ファンクハウザー(Peter Fankhauser)最高経営責任者(CEO)は29日、
シャチを飼育しているテーマパークへのツアー旅行の取り扱い中止を発表した。動物福祉という観点からの配慮と説明している。
これらのテーマパークには、米シーワールド(SeaWorld)や、スペイン領カナリア(Canary)諸島テネリフェ(Tenerife)島にあるロロ公園(Loro Parque)などが含まれている。
ファンクハウザー氏はブログに、「過去1年半、多数の動物愛護専門家と積極的に協働し、提供を受けた科学的根拠を考慮した」と投稿した。
同氏はさらに、「利用者の声も聞いてきたが、90%以上が旅行会社は動物福祉を真剣に捉えるべきだと考えている」として、問題が認められた施設へのツアーを来年の夏から打ち切る方針を示した。
シャチの水槽飼育をめぐる問題に大きな注目が集まるようになったのは、2013年のドキュメンタリー映画『ブラックフィッシュ(Blackfish)』がきっかけだった。同作は、シャチは非常に賢い動物であり、シーワールドをはじめとする観光施設で飼育されることにより精神的な傷を負っていると訴えている。
動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会(PETA)」は1年前からトーマス・クック・グループに対し、問題となるツアーの中止を要求。英国各地で150回の抗議活動を展開してきた。
PETA特別プロジェクトを統括するエリサ・アレン(Elisa Allen)氏は、「今回の重要な勝利は、トーマス・クックがこれまで主張してきた通り、動物福祉の面で世界をけん引する旅行会社に実際になったことを意味する」と評価。
さらにアレン氏は、「他の旅行会社も、動物を愛する英旅行者らからの信用を維持したいと考えるなら、同社に追随すべきだ」と促した。【翻訳編集】 AFPBB News
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180730-00000021-jij_afp-int
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