女性部、10日に慰安婦問題研究所を開所 法的根拠や十分な予算もなく事業を委託 「政権の変化の関係なく持続する研究機関が必要」これまで散発的に行われた慰安婦問題の研究結果を体系的に収集し、未来の世代に歴史的教訓を伝えるための「日本軍慰安婦問題研究所」が発足する。しかし、明確な法的根拠や十分な予算も確保せず、政府が“拙速”に設立したという批判もある。
女性家族部は9日、日本軍慰安婦問題研究所を傘下の公共機関「韓国女性人権振興院」に設置し、10日午後3時に開所式を行うと発表した。研究所を中心に国内・海外民間機関や博物館などに散在している慰安婦関連記録物を調査・保存し、
被害者の証言を国際社会に知らせる事業を推進するというのが、女性部の計画だ。これに先立ち、女性部は慰安婦被害者法上の記念事業などに配分された今年予算9億3千万ウォン(約9240億円)を集めて研究所を設立することにし、
女性人権振興院をこのような事業を委託する機関に選定した。研究所の人員は所長をはじめ計6人で、9日までチーム長級の人事はまだ決まっていない。
これまで「日本軍性奴隷隷問題解決のための正義記憶連帯」(正義連)など関連団体では、政府委託事業の形ではなく、政権の変化や影響に関係なく持続的に研究を遂行できるよう、法律に基づいた独自の機関を設けるべきだと主張してきた。
朴槿恵(パク・クネ)政権は2015年の「12・28韓日慰安婦被害者合意」以降、女性人権振興院に委託した慰安婦記録物のユネスコ「世界の記憶」への登録支援事業を白紙化したことがある。
研究所設立を準備するため、女性部が慶北大学の産学協力団に依頼して提出された研究報告書によると、「何より独立性・持続性が確保されるべき」と強調されている。
チョン・チュンスク共に民主党議員室を通じてハンギョレが確保した「国立日本軍慰安婦研究所および歴史館の設立に向けた研究報告書」によると、研究陣は研究所・歴史館の名称を「女性の人権と平和センター」にすることと、
そのような機関の設立に向けた法律制定などを提案した。今年初め、ナム・インスン共に民主党議員らは研究所の設立の根拠が盛り込まれた慰安婦被害者法改正案を発議したが、まだ国会で議決されていない。
イ・ナヨン中央大学教授(社会学科)は「十分な予算も法律もない状態で、急いで研究所を設立する理由はない」とし、「先に推進システムを構成し、国民とともに公論化過程を経て、長期的にどのような機関にしていくかを検討すべきだ」と話した。
このような批判について、女性部関係者は「残念な部分もあるが、初めから(研究所の設立に)着手しないよりは、これから国立研究所にしていくという課題・抱負をもって事業を始めた」と説明した。
パク・ヒョンジョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180810-00031315-hankyoreh-kr
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