猛烈な暑さが続き、各地で猛暑日と呼ばれる35度以上の気温が記録されています。この時期に特に気をつけなければいけないのが「熱中症」です。猛暑日は、大人にとっても要注意ですが、子どもの場合、より一層の注意が必要です。
愛知県豊田市では、7月17日に小学1年生の男児が校外学習のあと熱中症で亡くなるという不幸な事故があり、学校側の管理体制が適切だったのか物議を醸しました。
熱中症が児童・生徒を襲ったのはこの件だけではありません。たとえば7月19日には、東京都練馬区の高校で、体育館で詐欺被害防止に関する講演会を開いていたところ、生徒25人が熱中症のような症状を訴え、このうち20人が病院に搬送されたそうです。
子どもたちを熱中症から守るために、学校の現場ではどんな手立てがあり、どんな対策がなされているのか(あるいはなされていないのか)を考えてみたいと思います。
大人以上に注意が必要な子どもたち
まず、そもそもなぜ子どもの熱中症には、大人よりも注意が必要なのでしょうか?理由の1つとして、子どもは大人に比べて、暑さに弱いということが挙げられます。子どもは体温を調節するための身体の機能が大人ほど出来上がっていません。特に「汗をかいて体温を下げる」という機能が未熟なため、体の中に熱がこもりやすく、結果として体温が上がりやすくなってしまいます。
また、身体の中の水分の割合が大人よりも高いのも子どもの特徴です。個人差がありますが、成人で体重の60~65%くらい(お年寄りだと50%台)が水分だといわれているのに対して、子どもは体重の70%くらいを占めるといいます。そのため、気温の変化の影響を受けやすいのです。
体調変化をつかんで訴えるのが苦手
また、子どもは自分で体調の変化をつかんで、適切に訴えることができない場合も多くあります。豊田市で熱中症により亡くなってしまった男児は、校外学習に向かう途中や学校へ戻る途中に「疲れた」と口にしていたそうです。
大人であれば、猛暑の中で体調を崩した時、すぐに自分の症状を「熱中症かも……」と気づくかもしれませんが、子どもにとっては難しい場合も意外にあるのです。
子どもを熱中症から守るためには、自己管理に任せるのではなく、大人が注意深く観察してあげる必要があるでしょう。
加えて、子どもは身長が低い分、地面からの照り返しの影響を強く受けます。特に都会ではアスファルトやコンクリートで舗装された場所も多いため、照り返しは強烈で、身長の高い大人以上に、子どもたちの身体は熱にさらされていることになります。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180721-00006739-toushin-life
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