◆運動中に足がつるのはなぜ? 筋肉のけいれんとミネラルの関係
身体を動かすと筋肉は必ず収縮しますが、このときにナトリウム(塩分)、カルシウム、カリウム、マグネシウムなどのミネラル分が必要になります。
血液中のミネラル分は適切な量を保って全身に供給されていますが、体温が上がり汗をかくと、水分とともにミネラル分が体外に排出され、血液中の電解質バランスが崩れてしまいます。これによって筋肉のけいれんや、いわゆる「足がつった」状態が引き起こされると考えられています。
汗をかきやすい暑い季節はもちろん、運動によってもミネラル分は消費されるため、運動を長く続ければ続けるほど筋疲労による影響もあわせて考えられます。この他にもさまざまな原因が挙げられます。
■筋肉のけいれんを起こすさまざまな要因
●水分・ミネラル分不足など血液中の電解質バランスの乱れによるもの
●筋疲労によるもの
●体温低下(筋温低下)によるもの
●食後などで筋肉への血流が不足している状態 等々筋肉のけいれんは、筋肉の付着している部位であればどこでも起こりますが、特にふくらはぎの筋肉や太ももの裏側(ハムストリングス)の筋肉、腹筋などによく見られます。
「足がつる」という症状は、足の筋肉が不意に細かく収縮してけいれんを起こす状態です。ふくらはぎの場合には腓腹筋(ひふくきん)のことを指し、「こむら返り」と呼ばれることもあります(「こむら」とは腓腹筋のことです)。
筋肉のけいれんは激しい運動中や運動後に起こることが多いものの、疲労がたまっている場合などは安静時や就寝時にも起こります。筋温の低下などによって夜中に足がつってしまう方もいるでしょう。
◆足がつったときやこむら返りの治し方……あわてず息を吐いて筋肉を伸ばす
筋肉のけいれんは予期せぬ状態で突然起こることが多く、痛みを伴うために焦ってしまいがち。「筋肉がつった!」という状態になったときは、あわてずにゆっくりと息を吐きながら、つった筋肉を伸ばしていくようにします。息を吐きながら行うと筋肉がゆるみやすくなります。
一人で行うことが難しい場合は、誰かにサポートしてもらいながらパートナーストレッチを行いましょう。就寝中に突然足がつってしまったときは、息を吐きながらストレッチを行うことと同時に筋肉を軽くさすったり、温めたりすることも効果的です。
ケガをした際の多くは患部を氷などで冷やす応急手当が一般的ですが、足がつった場合などの一時的な筋肉のけいれんは、局所の血流不足を改善させるために患部を冷やすのではなく温めるようにすることや、固定してしまうのではなくより積極的に動かすことで、筋肉への血流を増やすようにします。
ただし筋肉のけいれんが一時的なものにとどまらず、長く続く場合は筋線維を傷め、筋肉の肉離れを起こす場合があります。ストレッチをしたり、温めてほぐしたりしても痛みが変わらない、痛みが増す場合は患部を冷やして炎症を抑える必要があります。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180819-00012734-nallabout-hlth
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