駐車監視員は「みなし公務員」としての扱いを受ける
放置車両の確認や確認標章の取付けなどの仕事を行なう「駐車監視員」の制度は、駐車禁止に対する取り締まりが厳しくなった2006年6月1日より始まりました。
通称「緑のおじさん」ともいわれる駐車監視員は、繁華街など駐車禁止を重点的に取り締まるエリアを巡回しています。警察官も駐禁の取り締まりをしていますが、駐車監視員と警察官との違いはどんなことでしょうか?
警察官と同じように違法駐車を確認する駐車監視員ですが、じつは公務員ではなく「みなし公務員」という位置づけです。「みなし」とは公務員ではないが業務中は公務員と同じ扱いを受ける、という意味です。具体的には、
・秘密を保持する守秘義務がある
・駐禁の確認標章を取り付けられたことで車両所有者やドライバーから暴言・暴力を受けるなどの反抗や脅迫から保護される権利を持つ(駐車監視員に対して暴行や脅迫をはかると公務執行妨害罪が成立する)
・駐禁を見逃してもらうために金品の授受など賄賂を受けると贈収賄罪が成立する
などです。
駐車監視員に必要な資格とは
一般的に駐車監視員は道路交通法第51条の13により定められた講習を受け、修了考査に合格し「駐車監視員資格者講習修了証明書」を交付された者が、
「公安委員会が国家公安委員会規則で定めるところにより放置車両の確認等に関する技能及び知識に関して行う講習を受け、その課程を修了した者に対し駐車監視員資格者証を交付する」と定められています。
講習課程は1日7時間×2日間の講習と、その数日後に行われる修了考査(1時間)が行われます。修了考査とは最終試験のことで、合格には9割以上の正解が必要となり、合格すると「駐車監視員資格者講習修了証明書」が交付されます。
しかし、証明書を交付されても個人で駐車監視員の仕事をすることはほぼ不可能で、民間の警備会社など、警察署長から委託を受けた法人(公安委員会の登録法人)に所属する必要があります。
ちなみに、警察官(地方公務員)になるには各都道府県警察本部が実施する警察官採用試験を受験し、合格する必要があり、合格後は10か月程度、全寮制の警察学校に所属します。
さらに、身体要件を満たすことも必要で、警視庁の場合、男性160cm、48kg以上、女性154cm、45kg以上となっており、さらに裸眼視力が両眼とも0.6以上、又は矯正視力が両眼とも1.0以上、色覚や聴力に異常がないなどの条件も課せられます。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180826-00010000-kurumans-bus_all
みんなのコメント