ドンキホーテホールディングス(HD)の成長が止まらない。8月10日に公表された2018年6月期連結決算では売上高9415億円、営業利益515億円と29期連続の増収増益を達成した。「権限移譲」「圧縮陳列」「POP洪水」「迷路」――広く知られるようになったドンキの店舗やビジネスモデルの特徴は、どのようにして生まれたのだろうか。その源流を知ることで、好調なドンキの強みをより深く理解できるだろう。
ドンキの創業者である安田隆夫氏はドンキホーテHD会長兼CEOを退任した15年に『安売り王一代 私の「ドン・キホーテ」人生』(文藝春秋刊)を上梓している。ここには、安田氏が歩んできた人生と、ドンキが成長してきた軌跡が描かれている。
圧縮陳列とPOP洪水とは
ドンキの特徴としてよく知られているものに圧縮陳列とPOP洪水がある。
圧縮陳列とは、商品を天井に届きそうなくらい高く、そして高密度に陳列する手法だ。小売業界では、商品を整理整頓し、どこに何があるのかお客が分かりやすいように陳列するのがセオリーだが、それとは真逆の手法となる。商品の量でお客を圧倒するだけでなく、掘り出し物がないかどうか自分で探す楽しみも提供できる。
POP洪水とは、手書きのPOPをあちこちに貼り付けることで、お客の購買意欲を刺激するものだ。ドンキの店舗には「POP職人」と呼ばれる従業員がおり、特徴的なPOPを店舗で手書きしている。ドンキに限らず、勢いのある小売りチェーンはPOPの作成に力を注いでいる。
例えば、ヨドバシカメラではメーカーから提供された試供品やポスターに加え、商品の特徴を伝えるPOPを各店舗で従業員が作成することで、売り場の競争力を向上させている。
ドンキの原型となった「泥棒市場」
この圧縮陳列とPOP洪水の原型は、安田氏が1978年に創業した「泥棒市場」にある。『安売り王一代』によると、安田氏は傷モノや廃番品といった“訳あり商品”を仕入れて販売していたが、その量が多すぎて店舗に収まりきらなかったという。
そこで、苦肉の策として商品を棚に詰め込み、棚の上には段ボールを天井に届くまで積み上げた。そして、段ボールの中に入っている商品を説明するためにPOPを貼りまくったという。
POPの内容は「もしかしたら書けないかもしれないボールペン1本10円!」といったように、遊び心にあふれるものだった。商品は通路にもはみ出し、店内は迷路のようだったという。
結果としてこの取り組みが、お客が「掘り出し物がないかな?」と店舗内をじっくりと見て回る買い物の楽しさをお客に提供することになる。
こうしてみると、圧縮陳列もPOP洪水も、“行き当たりばったり”の中で生まれたものだと理解できる。カリスマ的な創業者の自伝を読むと、安田氏のケースのように、革新的な手法を偶然生み出すことは珍しくない。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180813-00000002-zdn_mkt-bus_all
みんなのコメント
文章が、おかしいコメントが多くて異世界に来た様な違和感を感じる。ドンキホーテなどの様に程度の低い話題にはコメントする側も程度が低いからなのか。
頭が痛くなった。