(セ・リーグ、巨人6-0阪神、20回戦、巨人13勝7敗、25日、東京D)執念どこへ…。阪神は2試合連続の完封負けで、7年連続の巨人戦負け越しが決まった。
一回に難敵菅野攻略のチャンスはあったが、北條のバント失敗と一走糸原の飛び出しで併殺。金本知憲監督(50)は「もったいない」と落胆。3連敗で借金は7となり、2位に3差、3位に2・5差とAクラスが遠のいてきた。
一歩目からつまずき、「執念」も届かない。一回無死一塁で北條が試みたバントは捕前の小飛球に。一走・糸原も飛び出し、一気に二死だ。さあ攻めるぞ、と思った矢先の目を疑う光景に、金本監督は振ろうとしたタクトをポトッと落とした。策を打てず屈辱の2戦連続完封負けで、宿敵Gに今季も負け越し決定だ。
「もったいないはもったいないですね、やっぱり。ランナーもねえ、飛び出して。結果的に初回ですよね、うん。終わってみれば、振り返るとしたら、あの攻撃あの回かなとは思いますけどね」
菅野はその後も、2四球と内野安打で二死満塁のピンチを背負った。伊藤隼が三邪飛に倒れ、「0」でしのがれてしまっただけに、結果的にミスが際立つ形となってしまった。北條は「僕が…」と声にならない声をしぼり出し、何とかしたかった無念さを押し殺した。
六回終了時にリードしていれば41勝0敗1分けという神話は、23日の中日戦(ナゴヤドーム)の逆転負けで途切れたが、それと相対する負の神話は、しっかりと続いている。七回終了時に
“リードを許している”試合は、実は0勝50敗の勝率・000だ。主導権を握られてしまうとシュンとしてしまう。終盤に反撃に出てもすでに遅く、追いつけず、50連敗…。
そして極めつけの、今季初の2戦連続完封負け。22日の中日戦(ナゴヤドーム)の五回以来、4試合にまたがり31イニング連続適時打ナシだ。相手が難敵・菅野で、今季ワーストタイの12三振を奪われたとはいえ、あまりに策がなかった。
これで巨人に対し今季7勝13敗となり、5戦を残して7年連続の負け越しだ。指揮官は「うん…。巨人だけが相手じゃないんだから」と語気を強めたが、
今季は甲子園で2度の同一カード3連敗もあった。「伝統の一戦」を戦う永遠のライバルに、2007年以降もう10年以上も勝ち越していない事実は、重たい。
7月29日を最後に本拠地・甲子園を離れ22試合を戦う長期ロードも、これで10勝11敗となり勝ち越せないことが決まってしまった。
一時は「6位→3位」という上昇気配を見せながら、この日の3連敗でまたも借金は7に。2位の巨人には3ゲーム差、3位のヤクルトには2・5ゲーム差で、ついに5位のDeNAの方が近くなってしまった。優勝はおろか、Aクラスがかすんでいく。
前日のメルセデスも、菅野も、たしかにいい出来だった。金本監督も「次回なんとか対策練ってね、打てるように、やっていきます」と言いキッと前を向く。夏も終わる。策を打てる次も、もう残り少ない。
引用元: https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180826-00000011-sanspo-base
みんなのコメント