罪のない赤ちゃんが犠牲になる事件が後を絶ちません。背景には望まない妊娠などで孤立する妊婦が多いという現状があります。
こうした妊婦を救おうと、神戸で「面談型赤ちゃんポスト」ともいえる新しい取り組みが始まります。
【永原さん】
「触る?自分で。これが頭。ここが肩」
【妊婦】
「えー」小さないのちのドア
神戸市北区で助産院を開く永原郁子さん。これまで2000人以上の赤ちゃんを取り上げてきたベテラン助産師です。【永原さん】
「落ち着いたね、一体感ある」
この助産院を改修して、全国でも珍しい取り組みを始めようとしています。【永原さん】
「これが目印で来てくださいと。ここに来たら身は隠せる、どこからも見えないように、私たちもそこで待っていますので」母親や妊婦のための24時間対応の相談施設です。
【永原さん】
「ここが直接お部屋になっていますので、ベッドにもなるソファなのでここでお話をお聞きして、必要ならば超音波持ってきて、ここで妊婦さんの妊娠の状態がすぐわかるように」どんな事情を抱えていても安心して相談できるように、匿名などプライバシーに配慮して助産師や保健師が相談に応じます。
「小さないのちのドア」と名付けました。
相手の男性とは音信不通…でも産みたい
永原さんが支えたいと思っているのは、「望まない妊娠」に悩み、孤立する妊婦です。いま妊娠10ヵ月の麻紀さん(仮名・25歳)。妊娠がわかったのは、付き合っていた男性と別れた後のこと。相手の男性は、妊娠を知りません。
【麻紀さん】
「(連絡)とれない。とれないっていうか音信不通。(相手は)知らない。親にも言えなくて」それでも、麻紀さんはどうしても赤ちゃんを産みたいと思いました。過去に一度、中絶した経験があったからです。
たとえ産んでも虐待してしまうのでは…
【麻紀さん】
「しんどかった。なんかダメでしたね“無理”ってなって。だから、堕ろすっていう選択肢はなかった。自殺する勇気もないし、1人で産む勇気もないし。でもどうすればいんだろうっていう、すごい…もやもや」「答えが出ない、自問自答の毎日っていうか」1人で悩み、追い詰められた麻紀さん。たとえ産んでも虐待などの事件を起こしてしまうのではないか、そんな不安が頭をよぎりました。
麻紀さんのように、予期せぬ妊娠や特別な事情を抱えて悩む妊婦は少なくありません。最悪の場合、自宅や公園などで一人で出産し、その直後に、赤ちゃんを殺めてしまう事件も相次いでいます。
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180828-00010000-kantele-soci
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