那覇空港内の駐車禁止区域で、レンタカーとみられる無人の車両が路肩を埋め尽くす光景が常態化している。
特に航空各社の搭乗手続きカウンターがある施設3階の出入り口付近は、全面駐車禁止で標識も立てられているが、貸し出しや返却サービスのためのレンタカーが駐車され、渋滞を引き起こしている。
こうした事態を受け、県レンタカー協会の野原朝貞会長は「一部業者の違反行為が空港周辺で深刻な渋滞の一因になっている」と話し、警察などの協力を得ながら抜本的解決に向けた取り組みの強化が必要だと訴える。
インターネット上では複数の業者が「沖縄での滞在時間を最大限に活用できる」などと触れ込み、「スピーディー出発」や「ダイレクト返却」の名称で、空港3階出入り口付近で配車手続きをしている。
空港関係者によると4、5年前から違法駐車は横行していたが、今年に入り事態は悪化しているという。
3階出入り口付近には、常に業者名が書かれたTシャツなどを着用したスタッフが観光客を待ち構えているという。
那覇空港を管轄する豊見城警察署には、毎日のように苦情が寄せられている。署の担当者は車両が無人で周辺にも人がいない場合は摘発するが、それ以外は注意しかできないとする。
「悪質なレンタカー会社とのいたちごっこ状態」だという。違法駐車の横行に、空港内の慢性的な駐車場不足があるとし、「警察も那覇空港や関連機関と協議しながら対策を練りたい」と話した。
大阪府から観光で沖縄を訪れた20代の夫婦は、出発45分前に空港3階出入り口に到着した。返却を指定された場所に業者の姿はないが、電話で運転席に車の鍵などを置いておくよう指示された。
ダイレクト返却を予約していたという夫婦は「少しの追加料金で無駄な時間が省けるならと思って利用した。違反行為だったとは」と話した。(当銘千絵)
引用元:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180902-00000002-ryu-oki
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